「捨てると損!」実は栄養価が高い野菜の部分。栄養をまるごと摂れるおすすめの調理法を紹介

「捨てると損!」実は栄養価が高い野菜の部分。栄養をまるごと摂れるおすすめの調理法を紹介 03文書名はじまりのサラダ_校了_見開き-3.jpg

『はじまりのサラダと栄養学 「食べる」の本質を解いた新しい食事法』 (田代健斗/KADOKAWA)第1回【全6回】

鍼灸師・柔道整復師の国家資格を活かし年間1200人以上の患者さんを治療している田代 健斗さん。「サラダ王子」という肩書で、SNSや講演会で栄養学に関する最新論文を紹介しながら、現在の食生活を見直そうと提唱しています。活動のきっかけは、鍼灸で治療をしてもまた戻ってきてしまう患者がいるのはなぜかを追求した結果、食生活を改善しないと根本的な治癒にはならないことを痛感したから。そこで考案した、野菜を1日に600~800g食べる食事法をまとめたのが、書籍『はじまりのサラダと栄養学 「食べる」の本質を解いた新しい食事法』(KADOKAWA)です。今回はこの本のなかから、日々の生活に取り入れやすい食の知識とレシピをご紹介します。

※本記事は田代 健斗著の書籍「はじまりのサラダと栄養学『食べる』の本質を解いた新しい食事法」から一部抜粋・編集しました。

野菜の栄養と旨味を丸ごといただく 優しさしみるホールスープ

ホールスープとは、ホールフードの概念をあてたもので、皮や茎の部分の栄養も余すことなく使用するスープです。

例えば、玉ねぎの皮は内部に比べて抗酸化・抗炎症作用のあるケルセチンが約20倍。にんじんの皮はβカロテンが内部に比べて2・5倍 。ごぼうの皮も内部に比べてポリフェノールが2倍。これだけ栄養豊富な皮を食べない手はありません。

2014年に発表されたケンブリッジ大学の1万人を対象とした研究でも、より多くスープを飲む人はスープをあまり飲まない人と比べてビタミンCやビタミンA、ミネラル類を豊富に摂取していて、BMIや腹囲が低いことが報告されています[89]。

スープには、血糖値のコントロールを良好にし、体内の炎症を抑える効果も示されています。ただし、塩分の摂り過ぎだけが懸念点。野菜の旨味を邪魔しないような味付けで、皮ごとまるっと調理していただきましょう。

【参照文献、参考論文一覧】
[89]2014年のケンブリッジ大学の研究 https://doi.org/10.1017/S0007114513003954

 
※本記事は田代 健斗著の書籍「はじまりのサラダと栄養学『食べる』の本質を解いた新しい食事法」から一部抜粋・編集しました。
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