他人事ではない大人の「発達障害」と「うつ」。家族は理解と協力を

pixta_32881069_S.jpg近年、よく耳にする大人の「発達障害」。「ADHD(注意欠如多動性障害)」、ASD(自閉症スペクトラム障害)の一つである「アスペルガー症候群」などがあり、職場にうまく適応できず、精神科を受診する人が増えています。また、仕事のストレスなどで「うつ」を発症するリスクは、誰にでもあるといえます。大人の「発達障害」と「うつ」について、昭和大学医学部精神医学講座主任教授の岩波明先生にお話を伺いました。

 
発達障害やうつと診断される大人が増加

社会人が職場において、最も発症しやすい精神疾患は「うつ」だと、長年いわれてきましたが、2000年以降は、新聞やテレビなどで、大人の「発達障害」について取り上げられるようになっています。

「ちょうどその頃から日本の職場では、法律や基本的なルール(コンプライアンス)を非常に重視する傾向が出てきました。年功型の人事制度から成果主義が増えて、発達障害の人が仕事に適応できないケースが目立ち始めたのです」と岩波明先生は話します。

「発達障害」は、うつなどと同様に「精神疾患」の一種ですが、さまざまな疾患の総称です。

 
近年よく取り上げられる精神疾患

1808p068_01.jpgその中で、職場における大人の「発達障害」として頻繁に取り上げられているのが、「ADHD」と、ASDの一つである「アスペルガー症候群」です。 

近年、発達障害で精神科を受診する人が増えています。「発達障害だと自覚して自ら受診する人、職場の上司に指摘されて来る人などがいます。一緒に暮らしている奥さんが『夫は発達障害かもしれません』と言って診察に連れてくる場合もあるのです」と岩波先生。

一方、「うつ」になる人も増える傾向は変わりません。

 

うつ患者は増加傾向にある
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仕事のストレスなどが原因で「うつ」を発症するリスクは、誰にでもあるのです。

 

次の記事「大人の「発達障害」は就職後3年目までに気づく? 問題行動は子どもの頃から(2)」はこちら。

取材・文/松澤ゆかり


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岩波明(いわなみ・あきら)先生

昭和大学医学部精神医学講座主任教授。医学博士。著書は『発達障害』(文春新書)、『大人のADHD』(ちくま新書)など。

この記事は『毎日が発見』2018年8月号に掲載の情報です。
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