人生全てがキツイ...発達障害、32歳営業マンの僕について/発達障害の仕事術

pixta_23182836_S.jpg仕事や人間関係がうまくいかない...「もしかして自分は大人の発達障害なのでは?」と悩む人が増えています。しかし、その解決策を具体的に示した本は少ないのが現状です。

本書『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』は発達障害の当事者が、試行錯誤と度重なる失敗の末に身につけた「本当に役立つ」ライフハック集。うつでもコミュ障でも、必ず社会で生き延びていける術を教えます!

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この本と借金玉という生き物について

この本は「ギリギリ人生をやっていけるようになった発達障害者が、普通のことを普通にやるための方法」を解説する本です。「日本一意識の低い自己啓発本」を名乗らせていただいております。発達障害と診断された人はもちろん、「自分は発達障害かもしれない」と感じている人、そして仕事や人間関係が全然うまくいかないと悩んでいる人にも読んでいただければ嬉しいです。

僕が発達障害の診断を最初に受けたのは、大学生のときでした。そのときは、「なるほど、これが自分の人生がうまくいかなかった理由か」と何となく思う一方、同時に「発達障害がある自分というのは、何らかの才能があるのかもしれないな」という甘い予断もありました。

僕の失敗続きの人生が「致命的」なものであることを、まだ受け入れられていなかったのかもしれません。当時は、「発達障害」について調べると「あの偉人もあの天才も発達障害だった」みたいな内容が随分目についたのを覚えています。しかし、僕の人生を振り返るとやはり発達障害というのは「厄介な障害」でしたし、それがもたらした困難は小さいものではありませんでした。

発達障害による困難は
(1)仕事
(2)人間関係
(3)日常生活
この3つにおいて現れますが、これは要するに「人生全てがキツい」ということになります。でも、逆に言うとこの3つの「普通のこと」ができるようになるだけで、少なくとも「何とか食っていける人」にはなります。

この「借金玉」というけったいな名前を名乗る僕がどんな人かと言いますと、とりあえずADHDの診断を受けた発達障害者で、コンサータという薬を飲みながら、営業マンとして働いています。

年齢は32歳です。おっさんと言い切るには青臭く、若者と言うには年を食いすぎた微妙な年です。小学校中学校は発達障害児童の典型どおり、学校に馴染むなど全く不可能で、登校拒否を繰り返しながら何とか卒業。高校も落第寸前の成績で何とか卒業。その後、大学に一度入るもあっという間に中退。

その後2年ほどフラフラして、別の大学に入りなおし、何を間違ったか大変立派な金融機関に入り込むことに成功してしまいました。もちろん、当然の如く仕事はうまくいかず、人間関係も壊滅。2年ともたず職場を敗走することになります。その後、よくわからない力を発揮して数千万円の出資金をかき集めて起業。一時は社員二桁あたりまで会社を成長させるも、昇った角度で落下。30歳の節目をすかんぴんの無職として迎えることとなります。

趣味は文章を書くことで、作家を目指していた時期があります。貿易業と飲食業を経営していたので、料理が得意です。英語は喋れません。「借金玉」という名前の由来は、会社の経営が傾いたときに大量の借り入れを行い、「いよいよ僕も〝借金玉〟だな」と思ったので名乗り始めました。それと、インターネットが好きです。そんな人がこの本を書いています。よろしくお願いします。

 

発達障害について

さて、最近結構耳にすることも多くなったこの「発達障害」という概念。これは実際どういうものなのか。とりあえず、この本はADHDとASDという障害を念頭に書かれていますが、このADHDとASDというものもイマイチよくわかりません。一応、ADHDは注意欠陥多動性障害。ざっくりした説明をしますと、「不注意」「多動性」「衝動性」という問題があるとされております。

例えば、僕は「行列に並ぶ」とか「落ち着いて考える」ということが大変苦手です。ケアレスミスは、「どうしてそんなところを間違えられるの?」と驚かれるくらい得意です。映画を1本じっと見続けるのは不可能に近く、いまだに克服できていません。オペラやクラシックの演奏会なんかは怖くて行けません。なくし物は名人戦に出られるくらいの腕前と自負しております。

また衝動性も強く、「言うべきではないことを衝動的に言ってしまう」「やるべきではないことを脈絡なくやってしまう」は、かなり強いです。スケジューリングや整理整頓などは破滅的で、人生は常に追い立てられるような有様でした。

そういうわけで、文句なしのADHDと診断され、薬を処方されています。「注意欠陥多動性障害」の名前どおりの問題は確かに僕には全てあります。

今度はASDという概念についてです。こちらも専門的に説明するとこの本1冊で足りないくらいの量になりますが、「自閉症スペクトラム」と訳されています。自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害などを包括する概念なので、かなり広いカテゴリーです。

概して、社会的な、つまりは人との関わりが難しい障害とされています。いわゆる「空気が読めない」に象徴される問題ですね。コミュニケーションに難があります。また、感覚過敏や逆に鈍麻、あるいは独特のこだわりを持つ行動をする人が多いとされています。好き嫌いが極端、自分のルールやルーティンにこだわり変更できない。他者の気持ちを察すること、すなわち共感性が低いなどの特徴もあるとされています。

  

次の記事「発達障害者の症状は凸凹。ひとりひとり「困りごと」が違います/発達障害の仕事術(2)」は近日公開。

 

借金玉(しゃっきんだま)

1985年生まれ。診断はADHD(注意欠陥多動性障害)の発達障害者。幼少期から社会適応が全くできず、登校拒否落第寸前などを繰り返しつつギリギリ高校までは卒業。
色々ありながらも早稲田大学を卒業した後、何かの間違いでとてもきちんとした金融機関に就職。全く仕事ができず逃走の後、一発逆転を狙って起業。一時は調子に乗るも昇った角度で落ちる大失敗。その後は1年かけて「うつの底」から這い出し、現在は営業マンとして働く。

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『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』
(借金玉/KADOKAWA)
社会生活がうまくいかず苦しむ「大人の発達障害者」が増えていると言われる現代日本。発達障害によって30歳を前に人生をほぼ破たんさせかけた著者が、試行錯誤で編み出した「発達障害者のため」の今日から使えるライフハックを多数紹介! 仕事や人間関係がうまくいかない全ての人のための「日本一意識が低い」自己啓発書です。

この記事は書籍『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』からの抜粋です
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