高齢化社会では、老後に送るセカンドライフの比重が大きくなります。平均寿命も昔よりはるかに長くなっていて、100歳まで生きる人も珍しくありません。世間の人は長生きすることについて、どんな風に考えているのでしょうか?
100歳まで生きたい人は約1割!?
「オレンジページくらし予報」は、国内在住の成人女性に「人生100年時代」をテーマとしたアンケート調査を実施。高齢化社会での理想的な生き方について、リアルな本音を明らかにしました。
「100歳まで長生きしたいと思いますか?」と質問したところ、最多となった回答は「そう思わない」で40.6%。「あまりそう思わない」という答えも24.7%と多くの票を集める結果になりました。その一方で、「そう思う」と「ややそう思う」を合わせた回答の割合はたった12.6%。ほとんどの人が100歳まで長生きしたくないと考えているようです。
では一体何が理由で、長生きしたくないと感じるのでしょうか。アンケート調査では複数回答可という条件で、「100歳まで生きることにどんな不安がありますか?」と質問。すると最も多い68.3%の人が、「老化で判断力や記憶力がなくなる」という理由を選んでいました。2位以下も「歩いたり、動いたりしにくくなる」(62.6%)、「生活が自分ではできなくなる」(60.7%)が続いていて、健康面の不安を抱えている人の多さがわかります。
また金銭面に関する不安も大きな理由となっているようで、「お金が不足する」と答えた人は過半数を超える53.7%。「長生きするためにはなにが必要だと思いますか?」という質問でも、「貯蓄や収入」が2位となる68.9%を占めていました。
"老後不安"の形は人それぞれ
ネット上でも"長生きしたくない"という話題がよく関心を集めているようす。ある女性は特に趣味がなく、子どももできなかったため「将来の楽しみがない」と告白。年齢を重ねていく中で人生に悲観的になったと語っています。
女性に共感する人からは、「執着するものがないし、今倒れても何の悔いも未練もない」「食べることにしか楽しみがないから、不健康な食生活を続けてる」といった声が続出。また"誰かに介護されたくない"という考え方もあり、「誰かに下の世話をしてもらうなんて、我慢できそうにありません」「子どもの負担になるし、介護が必要になるまで生きていたくない」と苦悩する声が上がっていました。
また長生きする上では、老後の生活資金が必要不可欠に。資金繰りで苦労している人からは、「老後までにいくら貯金したらいいのか、計算するたびに怖くなる」「子どもの学費が高すぎて貯金する余裕がない」「年金をちゃんと受け取れるのかわからないし、本当に不安」などの意見が上がっています。
安心して老後を迎えるためには、できるだけ早く人生設計を練っておいた方がいいかもしれませんね。
文/藤江由美