この「がん」は、僕が自分で起こしたこと...⁉ある人に告げられた「魂の計画」/僕は、死なない。(37)

2016年9月、医師から「肺がんステージ4」という突然の告知を受けた刀根 健さん。当時50歳の彼が「絶対に生き残る」と決意し、あらゆる治療法を試してもがき続ける姿に......感動と賛否が巻き起こった話題の著書『僕は、死なない。』(SBクリエイティブ)。21章(全38章)までの「連日配信」が大好評だったことから、今回はなんと31章までの「続きのエピソード」を14日間連続で特別公開します!

僕は、死なない37.jpg

翌日、2017年6月9日。

僕は中野の健保協会で『限度額適用認定証』の申請を終えると、中野駅改札でフジコさんと待ち合わせた。

24年前、自己啓発系のセミナーで知り合ったときの彼女は、全身黒ずくめの衣装を身にまとい、鋭い眼光と本質を突く言葉で、皆に恐れられている存在だった。

その後、彼女が結婚してから一度会ったきり、フェイスブックだけのつながりになっていた。

「刀根くーん!」

手を振りながら歩いてきた彼女は20数年前とは全く違っていた。

以前のカミソリのような鋭さはなく、洋服も白とピンクを基調とした温かくて柔らかなものになっていた。

喫茶店に入るとフジコさんは言った。

「刀根君の記事読んで、これは私だと思ったの」

そして僕の目をじっと見て言った。

「あなたは、私なの......」

その言葉を聞いた瞬間、僕の胸の奥から熱いものがせり上がってきて、涙がどっとあふれ出した。

「泣きたかったんだね」

彼女は慈母のような眼差しで言った。

決壊したダムのように涙がとめどなくあふれ出していた。

まるで迷子の子どもが母親に抱かれ、安心して流す涙のようだった。

僕は泣いた。

人目もはばからず、しゃくりあげ、とことん、泣いた。

少し落ち着いた頃を見計らって、フジコさんは言った。

「どういうことが起こってるか、わかる?」

どういうことって、がんのステージ4ってことで......。

「いや、よくわからないけど......」

フジコさんは僕の目をまじまじと見つめて言った。

「これはマスターレベルのことなのよ」

「マスター......?」

「そう。でなければ、こんなことは起こらない。いきなりステージ4とか、脳転移で緊急入院とか、そういうこと」

いわゆるスピリチュアルという世界では、魂が成長するために様々な課題を自分に課すと言われている。

そのなかで最高難度、一番ハードなヤツが、マスターレベル。

だからこんなにハードなのか......。

フジコさんは言葉を区切るように、ゆっくりと言った。

「これはね、刀根君が自分で決めて、自分で起こしていることなのよ」

え?これが?

自分で決めて、自分で起こしている?

もしかして......これは......。

僕の......僕の、魂の計画ってこと?

『魂』は人生の青写真を描いて生まれてくるという。

今生で体験する重要な出来事や大切な人との出会い、それら全ては生まれる前に計画してくるというのだ。

ということは、今回の僕の肺がんステージ4もフジコさんの言う通り、僕の計画だったということになる。

瞬間、僕の中で全ての出来事が一つの線上につながった。

そうか、わかったぞ。

なぜ、いきなり肺がんステージ4だったのか。

なぜ、他でもない僕だったのか。

なぜ、全力で立ち向かったのに、跳ね返されたのか。

そうか!

そうか!

だからか!

肺がんステージ4は、僕の魂の計画だったんだ!

次の瞬間、心の深いところから声が聞こえた。

「自分で作った計画なんだから、越えられるんじゃね?越えられない計画は、作らないでしょ」

別れ際、フジコさんは言った。

「今日は会ってくれてありがとう。私の知っているヒーラーで河野さんという伊勢に住んでいる人がいるの。本物のヒーラーよ」

「そうなんだ。本物なんだ」

「うん。時々東京に出てきてるみたいだから、退院したらヒーリングしてもらったら?すごくいいと思うし、刀根君には必要だと思う」

「ありがとうございます。退院したら、行ってみますね」

でも、そのとき僕は退院するイメージは持てなかった。

次のエピソード:「身代わりになれるものなら...」初めて見た、父の涙。/僕は、死なない。(38)
最初から読む:「肺がんです。ステージ4の」50歳の僕への...あまりに生々しい「宣告」/僕は、死なない。(1)

【まとめ読み】『僕は、死なない。』記事リスト

shoei001.jpg50歳で突然「肺がん、ステージ4」を宣告された著者。1年生存率は約30%という状況から、ひたすらポジティブに、時にくじけそうになりながらも、もがき続ける姿をつづった実話。がんが教えてくれたこと」として当時を振り返る第2部も必読です。

 

刀根 健(とね・たけし)

1966年、千葉県出身。OFFICE LEELA(オフィスリーラ)代表。東京電機大学理工学部卒業後、大手商社を経て、教育系企業に。その後、人気講師として活躍。ボクシングジムのトレーナーとしてもプロボクサーの指導・育成を行ない、3名の日本ランカーを育てる。2016年9月1日に肺がん(ステージ4)が発覚。翌年6月に新たに脳転移が見つかり、さらに両眼、左右の肺、肺から首のリンパ、肝臓、左右の腎臓、脾臓、全身の骨に転移が見つかるが、1カ月の入院を経て奇跡的に回復。現在は、講演や執筆など活動を行なっている。

6143Ex20k-L.jpg

『僕は、死なない。 全身末期がんから生還してわかった人生に奇跡を起こすサレンダーの法則』

(刀根 健/SBクリエイティブ)

2016年9月、心理学の人気講師をしていた著者は、突然、肺がん告知を受ける。それも一番深刻なステージ4。それでも「絶対に生き残る」「完治する」と決意し、あらゆる代替医療、民間療法を試みるが…。当時50歳だった著者の葛藤がストレートに伝わってくる、ドキドキと感動の詰まった実話。

この記事は『僕は、死なない。 全身末期がんから生還してわかった人生に奇跡を起こすサレンダーの法則』(刀根 健/SBクリエイティブ)からの抜粋です。

この記事に関連する「ライフプラン」のキーワード

PAGE TOP