「PTA活動はヒマな人がやればいいのよ!」失言の多かった母を反面教師にした私だけど...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:なんとも
性別:女性
年齢:54
プロフィール:私+夫+高3長男+高1長女の4人家族。コロナ禍で中止になっていた学校行事も徐々に復活してきて、PTA活動も忙しくなってきました。

「PTA活動はヒマな人がやればいいのよ!」失言の多かった母を反面教師にした私だけど... 58.jpg

54歳の専業主婦です。

私の母は80代後半で高齢のため、地元の特別養護老人ホームに入所しています。

娘の私から見ても、母は考え方がズレまくりの人。

悪気はないのですが失言が多過ぎるため、いつも周囲からは距離を置かれてしまっています。

数ある失言集の中でも呆れたものの一つに「PTA活動はヒマな人がやればいいのよ!」があります。

この発言が飛び出したのは、今から46〜47年前、私が小学生低学年だった頃です。

私が通っていた小学校はそこそこ世帯数が多くて、一度もPTA役員を担当しないまま卒業する世帯もあったと思います。

私たちは3人姉弟で、全員合わせて12年間も小学校にお世話になっていました。

私が低学年の頃、当時のPTA会長さんから「役員をお願いできませんか?」と母に打診があったそうです。

母はフルタイムで働いているのを理由に「忙しい、忙しい」と逃げ回り、上記のセリフをつぶやき、挙句の果てに「役員お断り」の手紙を私たちに持っていかせる...という有様でした。

私は覚えていませんでしたが、姉は「本当にイヤだったよ〜」と今でも言っています。

「手紙を会長さんの家に持って行ったとき、根掘り葉掘り聞かれたのよね。『お母さんはいつも遅くまでお仕事しているの? 何時に帰ってきているの?』とか...」

強いことは言うくせに、面と向かって断る勇気のない母の気弱さは、今となってはもうなんとも思っていません。

母親であることには向いてない人だったのだろうと思います。

恥ずかしいことに、幼い頃はそれがおかしなことだと気付きませんでした。

しかし、自分が保護者の立場になった今、それがどれだけ間違っていたかを痛感し...愕然としました。

確かに当時、母はずっとフルタイムで働いて忙しくしていました。

でも、母同様に忙しい保護者はいくらでもいて、そういった人たちもなんらかの役員を担当していました。

みなさん決してヒマではなかったはずなのです。

運動会や学習発表会、校内外の清掃活動・地区の子ども会など、諸々の行事でたくさんの児童をサポートし、かわいがってくれました。

役員だった方々には、本当にお世話になったと今なら分かります。

そのお世話になった人たちをまとめて「ヒマな人」と言い切った母は、やっぱり考え方がズレているとしか言いようがありません。

そんな私も子どもたちが小中学生の頃は、PTA活動とは切っても切れない日々を送りました。

私が住んでいる学区は世帯数が少なく、小中学校は当番制のような形で、全世帯が役員を担当することになっています。

私は絶対に母のようにはなるまい! と肝に銘じて、子どもたちに恥ずかしくないようにPTA活動を頑張りました。

そう考えると、母が反面教師になったのだなと思います。

その母も高齢となり、身体も一回り小さくなりましたが、口の悪さはまだまだ健在のようです。

私はそんな母が疎ましく、コロナ禍のせいにして老人ホームへの面会はほとんど行っておりません。

「私、忙しいから! ヒマじゃないから!」と、気が付いたら母と同じセリフをつぶやく私でした。

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