<この体験記を書いた人>
ペンネーム:こりんず
性別:56
年齢:女
プロフィール:定年を待たずに退職した自由気ままな唯我独尊氏(夫)と猫と暮らしています。
会社を退職後、毎日家に居るようになった夫。退職後に起業したけれどもまだまだ収入が見込める状態ではなく、私に申し訳ないと思ったのかはたまた息抜きのつもりなのか、夫が家事に参画するようになりました。と言っても、買い物と料理だけ。それも気まぐれに。
夫の料理はまず買い物から始まります。もともと買い物が好きな家系なのか、夫の母も義理の弟も買い物好きときているので、いわゆる「おつかい」はできないタイプ。必要なモノは記憶の隅に追いやられ、売り場で眺めて欲しいと思えば手を伸ばし、特売シールなどが貼られていれば必要以上に買ってきます。冷蔵庫の中身の確認はしないので、家にあるものとダブったりというのはよくあること。なので買い過ぎたりタブったりした食材を使い切るのはいつも私の役割になります。
そして、いざ料理を始めると鍋やフライパンやボウルを片っ端から出して使い、流しの中は洗い物であふれかえります。その上、ガス台は油が跳ね放題で汚れっぱなし......。作りたいこと先にありきで、片付けなど後のことを考えません。まあ基本的に後片付けや洗い物はしないのですから、やりたい放題という言葉がピッタリの状態。私の仕事が増えるだけです。
長年家庭内ワークシェアリングよろしく、家事に育児に介護は私の仕事で夫は仕事に専念。手本は親という昭和ライフスタイルでやってきました。私とすれば、30年以上家事をしてきたのですから、効率の良いやり方だの無駄を極力出さないようにする工夫だのノウハウがあります。それでも、家事の大変な部分を時間に余裕ができた夫に手伝ってもらえると助かります。が、しかし......。家事なんてのはメビウスの輪。次につなげるためにも、料理が終わったら油汚れを拭き取るような些細なことでも大事なのです。ですがそういうことを夫に言うと不快感をあらわにするので、黙って見守るという大人対応を強いられるありさま。
料理は毎度のことなので面倒になるときもあります。ですが、基本的に家事の中でもクリエイティブな活動。手間暇かけた分の答えが目に見えて出やすく、食欲という基本的欲求が満たされるので達成感もあります。でも言わせてもらうと、家事は料理や買い物だけじゃない。お風呂の排水口の掃除やごみ出しといった地味な仕事、年に一度の大掃除や庭仕事というくたびれる仕事もあります。でも、そういうことには絶対手を出そうとしないのが夫。「あなたにはあなたのやり方があるだろうから」と横目で流します。でも、私の本心は「手伝うならまずはここから」。
夫が今まで家のことを何もやってこなかったのは、仕事が忙しいからではなく、やりたくないからなんだと再認識。夫は眺めているだけでも楽しいと言って料理本を山ほど買い込んでいたので、料理をすること自体は嫌ではなかったようなのです。「テーブルの上にすべて並べてから出かける」という何もしない親の世代よりは、料理ができるだけでもマシと思うようにはしています。本来なら心から「ありがとう」って言ってもいいはずなんでしょうが、そうはならない。それはきっと気まぐれでやりたい放題なのに、「料理を作ってあげたよ」「家事を手伝ってるよ」感が満載なのも原因?
ストレスばかりがたまる今日この頃です。
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