旦那が脱サラして夫婦で居酒屋経営を始めました。
何もかも順調だった矢先、旦那の浮気が発覚し、すったもんだの末に離婚して一人暮らしに。
その後、脳梗塞になり大事には至らなかったものの、私のことを心配した娘達の提案で、離れて一人暮らししていた長男と現在は同居しています。
▶前回|「私の母親は典型的な毒親でした」。幼少期、母から言われ続けた「言葉」
私の母と元旦那は似ているところがあるなぁと感じます。
不倫の果てに離婚なんてところも一緒。
本当はこっちが親子だったんじゃない?って思うことさえあります。
私には3人の子どもがいますが、これはまだ長女一人の頃のお話です。
当時、母は私の家から電車で一時間半位のところに住んでいました。
ある時、母が用事で故郷に帰るというので、空港まで見送りに行くことになりました。
私の家からだと母の家よりも空港の方が近かったので、この機会に数回程しか会ったことのない娘に会わせて、成長ぶりを見て欲しいという思いがあったからです。

当時は携帯電話などない時代ですから、何月何日何時何分に◯◯でというような待ち合わせ方です。
私は幼い娘を連れて、約束の時間に充分に間に合うように家を出て、電車に乗って空港に向かいました。
しかし娘がトイレに行きたいと言い出したので途中下車し、結局約束の時間にかなり遅れてしまいました。
空港のロビーに着くと案の定苛立った様子の母の姿を見つけました。

娘を連れて駆け寄る私を、母はいきなり怒鳴りつけました。
私に渡そうと持ってきていたお菓子の袋をトイレの中に持ち込みたくなかったので待っていたからと言うのがその理由でした。
娘にお菓子を持ってきてくれたのはありがたいけれど、包装したお菓子だからトイレに持ちこんだって私は気にしないのにと思いました。
そして母はお菓子の袋を私に突き付けてトイレに駆け込みました。

待たせてしまったのは申し訳ないけれど、親ならば、遅れているのだから何かあったのではないかと私と娘の心配をしてくれると思うのですが...。
娘にトイレから出てきたおばあちゃんに挨拶させてから、「可愛いでしょ髪、昨日私が切ったの」と言いました。

母親はチラリと見て興味なさそうに「ふぅん」と言ったきりでした。
私は数カ月ぶりに会った孫を見て、おばあちゃんが喜んでくれると思っていたのですが、それ以上娘に触れることはなく、「搭乗時間が迫ってるから」と言ってすぐに 搭乗口に向かいました。
私なら久しぶりに孫に会えたら喜ぶのにな...と思いながら母の後ろ姿を見ていました。
母を見送った後、電車で家路につきました。
普段から母の方からこちらに会いに来ることはなく、可愛がってもくれない祖母に娘は無関心でしたが、貰ったお菓子は喜んでいました。
「良かったね、お菓子たくさん貰えて」
お菓子をひとつ取り出して娘に渡しました。

母が孫のために買っておいたもの?
いいえ、それは明らかにパチンコの景品でした。
元旦那といい、私の母といい自分のことは人一倍大好きなくせに、家族には何故か愛情が薄いんです。
母からあんたの子は懐かないから可愛くないと言われたこともあったけれど、一度も可愛がる素振りも見せていないのに、懐いてくれると思っているのかな?
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