他人のゴミを漁るマンション清掃員。気に入った服を引っ張り出して「今日は大漁だわ!」って.../くるぴた

皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。

【前回】幸せな家庭を知らずに育った母と私の共通点。結婚を「逃げ道」にした代償は...

他人のゴミを漁るマンション清掃員。気に入った服を引っ張り出して「今日は大漁だわ!」って.../くるぴた taikenki_kurupita70.png

これまでの自分を思い返すと、山あり谷あり、起伏の多い人生だったと思います。

職も転々としてきましたが、ここ10年で一番多く関わった職種は清掃業です。

ある程度自分の裁量で作業ができることの多いこの仕事は、対人ストレスに弱い私にとって、うってつけだったのでしょう。

しかし職場で出会った同僚たちは、いろんな意味で訳ありの人が多かった気がします。

そういう人たちの話を聞くと、私の人生経験なんて大した苦労でもなかったと思うことも、しばしば......

私が初めて清掃の仕事に携わった職場にも、そういう人物はいました。

それは直接仕事を教えてくれた先輩に当たる女性です。

仮にAさんとします。

当時、大きな分譲マンション一棟の清掃を、Aさんと私が半分ずつ担当していました。

Aさんは私より10歳年上でしたが5歳は若く見える人でした。

身長も高く、後ろ姿はとくに若々しかったです。

性格もチャキチャキしていて、思ったことはすぐ口に出すタイプ。

仕事は丁寧で、初心者の私にも根気よく教えてくれました。

比較的コミュ障だった私でも話がしやすくて、パートナーがこの人でラッキーだったと思います。

朝から5時間働いて、終わったら30分ほど休憩室で休んでから帰宅する、というのが毎日の日課でした。

その最後の30分でいろいろ世間話や身の上話をしていたのですが、Aさんは40代で旦那さんに先立たれてしまったのだそう。

飲食店を営んでいた旦那さんには借金があり、それを保険金で返済して、身ひとつでずっと頑張っていたそうです。

「娘二人は社会人になってたから、まだ何とかなった」

などと話していましたが、当時は大変だったと思います。

そんな感じで、私はAさんのことを尊敬していたのですが......

彼女には一つだけ、困った行動がありました。

職場のマンションには24時間いつでも、何のゴミでも捨てられる廃棄物置場があったのですが、Aさんは住人の方々が捨てたゴミ袋をチェックしていたのです。

最初は目視で見て回り、中に衣類があると袋を開けて物色し、気に入った服やアイテムがあれば持ち帰っていました。

しかもAさんが持ち帰るのは自身の分だけではなく、私にもサイズが合いそうな物があると取っておいて、後で渡してくるのです。

確かに状態が良くても捨てられている服などはありましたし、もったいないと思う気持ちもわかります。

しかし個人的には古着は苦手で、リサイクルショップの衣類やアクセサリーなども自主的に買うことがないのですが......誰かがゴミだと思って、ゴミ袋に入れて捨てたものを身に付けるのは、もっと抵抗がありました。

元の持ち主もこれを知ったら、いい気分はしないでしょう。

それにゴミとはいえ、元は他人の物を持ち帰るのは、法に触れていないかも心配でした。

ちなみに、プラゴミや紙ゴミなどの再生可能なゴミは、回収する自治体の所有物になるため、持って行ってはいけないそうです。

結局、私はそうやって押し付けられた服に袖を通すことはしませんでした。

ゴミ袋の服を 「ねえねえ、コレ、良いのあったよ」 などと渡してくるのは、彼女としては善意だったのだろうと思います。

しかし、先輩だから断りづらいし、自分が良いと思わない行為に加担したくもないし...。

すごくいい人で仲良くなれるかもとまで思ったのに、決定的に価値観が合わなかったAさんのことを思い出すと、私の対人ストレスがまたジクジクと疼くのです...。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

くるぴた

モラハラ変人夫との「追いはぎに遭ったような」結婚生活を終わらせた『くるぴた』です。現在は病院で清掃のパート等をして、生計を立てています。親も子もないアラ還の独り暮らしは寂しいけれど、離婚によって多くのストレスから解放されたので、後悔はありません。ブログ『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人です。

くるぴたさんのブログ:ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP