夫が脱サラして始めた居酒屋を夫婦二人三脚で営んできました。
ところが、夫と常連客だった女との浮気が発覚。そして離婚...。
現在の私は一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
▶前回|面接で聞いてた話と違う...無茶な業務を断ったら優しかったオーナーの態度が一変!
離婚後に再就職した飲食店でのお仕事。
最初は順調でしたが、オーナーから打診された調理の作業を断った事で徐々に問題が起こり始めました。
「今の勤務時間を減らさないといけなくなるけどそれでもいいの? うちは接客だけの人はいらないから」
そう言われましたが、接客だけと言っても仕込みや他に色々な雑用等はやっています。
というか、私が断った調理業務をやっているのは朝のパートでは二人だけ。
他の数人の方はやっていないので、その方々も作業を打診されたけど断ったって事かしら?
しかし面接時に言っていた「調理」とは一体何だったのか?
初めから本格的な料理を作る事だと言えば良いのに、それだと断られるからあえてぼかした言い方をしたのだろうか?
私はそう勘繰ってしまいました。
欲しいのは店が希望する仕事をこなしてくれる人材な訳で、だとしたら仕事の内容を面接の時にもっと詳しく聞けば良かったなと後悔しました。
何だか私が仕事で得られる収入を盾にオーナーから脅されているようで嫌な気分でした。
「ここを辞めたら次の就職どうするの? もうその歳で再就職なんて厳しいよ」
(あぁそうか、この人はこうやって他の従業員にも色々と圧をかけていたんだろうな)と、その時に気付きました。
入店して数日後に辞める社員さんを見かけたり、新人の私を見たお客さんから「また新しい人が入ったんだね」と言われたのは、従業員が居付かないお店だと言う事ではないかと想像できたのです。
その事からふと思い出したことがあります。
家族で居酒屋を経営していた頃、アルバイトをしていた大学生が、社会人になってもうちのお店にお客さんとして来ていたのです。
それを見かけた常連さんにこう言われました。
『ああやって辞めた店に普通にやって来られるなんて、きっと人間関係が良いんだね、この店は』
そう言われてみれば、他にも就職等で辞めた後にお店に来てくれたアルバイトの子も居るし、卒業してもずっと本職の傍らうちの店でアルバイトを続けてくれていた子も数人いました。
そう言った点では、うちの旦那は人から愛されていたなぁと思ったのです。
さて、週に4日程入っていた私のシフトは2〜3日に減らされました。
要するに頼んだ仕事をやってくれない人は用済みと言うわけです。
接客、仕込みや皿洗い等の雑用だけのお仕事をする人はこの店には間にあっていると。
それならば面接時にもっと詳しく説明して欲しかったと言うのが私の本音でした。
その要望を受け入れて減らされたシフトで働いていた数日後、ミーティングと称した集まりがありました。
貴重な時間を割いての集まりは苦痛でしかありません。
元からおっちょこちょいな性格も相まって色々なミスも多くなっていた事があり、その頃の私はもうこの仕事に希望が持てなくなっていました。
ある日の開店準備中、私はオーナーに呼ばれ向かい合わせに座らされました。
最近の私の仕事ぶりが悪いし、数日前に行ったミーティングでの態度が悪いと指摘されました。
開店準備中の忙しい最中に何かを言われる時間も取られ損と思う私は心が狭いのでしょうか。
あからさまな態度をとっていた私にオーナーは次から次へと文句を言って来ましたが、もう私の耳には届いていません。
そして私は言いました。
「今のシフトが終わりましたら、こちらを辞めさせて頂きたいと思います」
今すぐにでも帰りたいところをすぐに辞めなかったのは、他の人に仕事のしわ寄せが来てしまう事を考えたからです。
こうして私は離婚後初の就職先をわずか2ヶ月で退職したのです。
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