皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
前回▶▶信号待ち中に声をかけてきたのは母の不倫相手! 深く関わりたくない相手なのに...
私は3人兄弟の長女です。弟が2人います。
弟たちは私と違って、2人とも安定した結婚生活を送っています。
この世の中、家庭の形はそれぞれです。
家族の絆の強い家、そうでない家...... 私の実家は後者でした。
私は家から離れたところでずっと暮らしていたし、上の弟は結婚を機に相手の家の婿養子に入り、下の弟が家業を継ぎました。
亡くなった両親、特に母は婿入りの件を最後まで嘆いていましたが......
私から見れば、さもありなんといった感じ。
なぜなら、母は主に末っ子を中心に愛情を傾ける性格だったからです。
母自身が末っ子だったせいもあるのでしょうか?
母は小学生の時に養女に出されたりして、家族縁はあまりない印象しかありませんでしたが。
もしかしたら生活が大変で子育てまで手が回らず、世話をしなければならないとしたら幼い子どもが優先、みたいな感覚が母にはあったのかもしれません。
上の弟と下の弟は、年齢が7歳離れています。
物心がつくかつかないかという頃からそういう環境に置かれた私と違い、上の弟は末っ子として小学1年生まで甘やかされてきたのに、突然手のひらを返されてしまったのだから、なおさら納得もいかないでしょう。
そもそも、性格が明るく外交的だった上の弟は、だんだん親には期待せず、家族よりも友人関係の方を大事にするようになっていきました。
父は気性が荒く、家庭をあまり顧みず、私の時にも上の弟の時にも「公立の高校に受からなかったら、進学をさせない。中卒で働け」などと言う人。
私の時は本当に私立高校の併願を許されなかったため、確実に合格するように受験する公立高校のランクを下げるしかありませんでした。
しかし上の弟の時は、公立高校を受けられるギリギリの成績だったので、陰では母が「お父さんはああ言ってるけど、あの子には私立も受験させる」そう私には言っていたのです。
私としてはちょっと釈然としない部分もありましたが、弟が高校進学できないと困るので、まあいいかなと思い、黙っていました。
ところがある日、学校から帰ってきた上の弟が、私にこんなことを言ってきたのです。
「俺、私立受けさせてもらえないから、今日が私立の願書の締め切りだったけど、出さなかった」
驚きました。
弟は末っ子のような可愛がり方はされなくなったけれど、私よりはまだ母に目を掛けられていたし、私に何度も言うくらいだから、弟には当然話しているものだと思っていたからです。
「そんなはずないよ。お母さんは私立受けさせてやるって言ってたよ、聞いてないの?」
弟は首を横に振ります。
その時は、まだ午後4時前後。
私は急いで母がパートで勤めている工場に電話をして、呼び出しをお願いしました。
やれやれと言った口ぶりで電話口に出てきた母に向かって、私は怒鳴りつけてしまいました。
「お母さん、何やってるの? ○○(上の弟の名)、私立の願書の受付が今日までなのに、出さなかったって言ってるよ? 私立でも受けさせてやるって私には何回も言ってたのに、本人には言ってないの!?」
母は驚いて、仕事を早退して帰宅しました。
そのまますぐに中学校へと向かって、願書の件は何とか何なったようです。
その後は結局、弟は私立も公立も受かったので、無事に高校入学したのですが......
小さい頃は、あんなに可愛がっていたのに、こんな大事なことすら、ちゃんと話してやらなくなったのかと思って、私は母に心底呆れたものです。
その後、上の弟は両親があまり賛成してない相手と結婚し、婿養子に入りました。
相手の両親と姉妹と同居です。
普通はそんなふうに、よその家庭の中に1人入るのは気詰まりがしそうですが、それでも元々の自分の家よりはマシだったのでしょう。
子どもがいなくなる家には、相応の理由というものがあります。
ちなみに、末っ子の弟が結婚したのは、両親とも鬼籍に入った後でした。
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