「50代の女性です。オーストラリア人の友人が習っているのは和楽器の琴。彼女の情熱が引き寄せた奇跡の出会いを紹介します」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■好奇心旺盛な友人の意外な習い事
4年ほど前、言語交換アプリを通じてオーストラリア人の女性Aさん(50代後半)と友だちになりました。
残念ながらまだ直接会ったことはなく、やり取りは電話だけ。
ちなみに、Aさんは20年近く日本に住んでいますが、日本語はあまり得意ではありません。
若い頃からとてもアクティブだったようで、世界各地を旅行し、日本国内も私よりもいろんな場所へ訪れています。
そんなAさん、7年ほど前からなんと日本の楽器である「琴」を習っているのだと教えてくれました。
通常サイズの大きな琴と、持ち歩きに便利な小さめの琴の2つを持っているそうです。
それほど頻繁にレッスンを受けているわけではないため、上達は少しずつのようですが、琴への興味は非常に深いようです。
動画配信サイトで他の奏者の演奏を聴いたり、琴演奏を題材にしたアニメを見たり、自身も演奏会に参加したりと、活動は多岐にわたっています。
数年前、Aさんは引っ越しのためそれまで通っていた琴教室を辞めたのですが、もっと琴を習いたいと、新しい教室を自力で1年ほどかけて探して再開したそうです。
彼女のバイタリティにはいつも驚かされます。
さらに驚いたのは、自分の好きな音楽、主にロックを琴で演奏したいと思い立ち、西洋楽譜を琴用の楽譜に変換する方法を教えてくれる人を探し出したとのこと。
私はAさんに聞いて知ったのですが、西洋楽譜と和楽器用の楽譜は表記方法がまったく違うので、西洋楽譜の音楽を琴で演奏するためには、琴専用の楽譜に変換しないといけないそうです。
ある日、いつものように電話で彼女と話していたときに、琴の話題になりました。
「前に琴のレッスンをオンラインで受ける予定だって言ってたけどどうなった?」
「ああ! 楽譜の表記法のレッスンね。もう受けたよ」
「え!? そうなの! どうだった?」
「すごくおもしろかった! 琴の先生とかいろんな人から、表記変換は難しいから無理だって言われていたけど、意外と大丈夫だった。レッスンしてくれた先生も無理ではないって言ってくれたし、もちろん簡単ではないけれど何とかなりそう!」
ポジティブな行動力にしみじみ感心してしまいました。
ちなみに、Aさんにレッスンしたのは琴の世界ではかなり有名な先生で、しかも英語も堪能なため、日本語が得意ではない彼女でも理解することができたそうです。
■Aさんの信条「何もしなければ、何も起こらない」
好きなことに情熱を捧げられるって、本当にすごいことだと思います。
Aさんと話していると、やりたいと思ったことは挑戦してみることが大事なんだと気づかされます。
表記法のレッスンをしてくれた方は、忙しい合間を縫ってAさんのためになりそうな情報を調べてシェアし、レッスンの様子をすべて録画して、いつでも復習できるようその映像を送ってくれたそうです。
先生がとても素晴らしい方なのは当然ですが、私はAさんの真剣さや熱心さ、情熱がその先生に伝わった結果、彼女にそこまでしてあげたいと思わせたのではないかと思っています。
熱量のある行動力はよい出会いを引き寄せるのだということも、大げさではなく彼女の生き方に現れていると感じています。
近い将来、必ず彼女に直接会って、琴の演奏を聴かせてほしいと思っています。
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