パート先のスーパーが唯一心の休まる場所。自分の居場所を求めて大学生と不倫関係に.../かづ

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【前回】私を「怖い先輩」に仕立て上げていた!? OB会で後輩から明かされた友人の裏の顔

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漫研のOB会で、長年私を「怖い先輩」だと後輩達らを洗脳していたことがバレた真紀。

本来なら大激怒してもおかしくないのだが、私はそこまで怒る気になれなかった。

それは心当たりがあったからだ。

おそらく真紀はずっと自分の居場所を求めていたんだと思う。

真紀は高校時代から付き合っていた彼氏がいたが、長い春が終わって結婚したのが30代半ばだった。

ついに結婚だねとその当時私は喜んでお祝いの言葉を伝えたが、真紀はあっさりしたものだった。

春が長すぎて、仕方なくというか、今更別の人を探すのもというか、腐れ縁というか、そんな感じの結婚だと真紀は言った。

それでもゴールイン出来たんだから良かった事に越したことはない。

ところが結婚後何年経っても子どもが出来ず、ご主人が一人っ子だったからか、舅姑から孫の催促が激しかった。

時々私に電話をかけてきては真紀は愚痴った。

それから数年後、真紀は念願の妊娠をして第一子誕生。

嫁いびりも無くなるかと思ったものの、生まれたのが女の子だったので次は男の子とまた孫催促が始まった。

産後間もない頃から、「一日も早く男の孫を!」と言われ、更に「男が出来るまで産め!」とも言われた真紀が徐々に病んでくるのも仕方がない。

真紀は離婚も視野に入れ、まずは自分に稼ぎが無いと、と近所のスーパーでパートを始めることにした。

ご主人から子どもを預けてまで働きに行くことには反対されたが、ご主人の稼ぎがそれほど多かったわけではなかったので渋々納得させたらしい。

働きに出るようになった真紀はみるみると元気になっていき、私への電話の内容も明るい話ばかりだった。

相変わらず舅姑からは男の孫催促は続いていて、真紀が働きに出たから妊娠出来ないんだとまで言い出す有り様。

うちの夫も同じだが、真紀のご主人も全く庇ってくれる事は無く、むしろ「言われるようなことをしてるのはお前」とまで言うらしい。

真紀は職場のスーパーが、唯一自分の心休まる場所だと言っていた。

子どもがある程度大きくなったら離婚する、絶対に子どもは手放さない、それまで頑張って働くと言った真紀の声は明るかった。

しばらく電話が掛かって来ないなと思っていたところに、午前中の早い時間に真紀から電話が掛かってきた。

私の声を聞くなり、真紀はワッと泣きだしたのでびっくりした。

「ど、どうしたよ!!」

また何か酷い事でも言われたのか、ぽつりぽつりと話す真紀。

「あんな...、私パートに行ってたやんか...」

真紀はパート先の若い大学生と漫画の話で意気投合、それから間もなく不倫の関係になり、大学生が休みの日は真紀もパートを休んでデートをしていたらしい。

新しい恋に頭がお花畑になったからか、ご主人が怪しみ興信所で調べられてバレた。

それが昨日の事だと真紀が言い、私は思わず声が出て驚いた。

朝一でご主人から興信所の調査報告書を見せられ、すでに大学生の親にも連絡が行って親と一緒に大学生を呼び出していると聞かされる。

真紀は慌てて大学生に電話をかけるも出てくれない。

そうこうしているうちに大学生とその両親が家に来て、5人で話し合いになった。

大学生はその両親共々頭を床にこすりつけて土下座をし、真紀との関係は「誘惑された」と言ったそうだ。

「違う! 誘ってきたのは彼の方!」

真紀はそう言ったらしいが、どっちから誘ったかなんて結果からしたらどうでもいい。

大学生は「すみません!」と涙ながらに土下座をしてご主人に謝り続け、「バイトも辞めます! 二度と会いません!」と言った姿を見て真紀は目の前が真っ暗になったという。

大学生は真紀との逢瀬の間、何度も「結婚しよう」と言ったらしく、「僕なら大事にする」とも言ったらしい。

「アホちゃうん!! そんなん浮気相手ならなんぼでも言うわいな!」

いや、私自身経験が無いので聞きかじった話だけだが、そんなのドラマでも見る話だ。

「彼氏なんか離婚してからいくらでも作ったらよかったやん!」

真紀は大学生が卒業したら離婚をし一緒になるつもりで、子どもは「取られるだろうから置いていく」気だったと言う。

「ほんま! アホやろ! あんた! 子どもが可愛かったんちゃうの!」

「子どもは...、彼との間に作ったらええかなぁって...」

「はぁぁぁ??」

結局ご主人は大学生から(とは言っても親から)慰謝料を貰うことになり、当然双方スーパーは辞めることになった。

大学生親子が帰った後、ご主人は「一生お前は俺の言いなりやからな。死ぬまで針の筵に座っとけ!」と真紀に絶対離婚はしないと言ったらしい。

「このままずっと針の筵やなんて...、離婚したい...」

真紀は電話口でしゃくりあげて泣き続ける。

真紀にかける言葉が無かった。

漫研のOB会の一件で、真紀はまた自分の居場所を探し続けるのかと思った。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 基本専業主婦の50代。子育てが終わり、夫と2ニャンと暮らしている結婚38年目です。 一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

【かづさんの連載が漫画になりました!】


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