「59歳の女性です。義実家での夕食中、些細な理由で始まった家族の喧嘩が義父の特殊な雄叫びのおかげで収まりました。どうやらこれが義実家での喧嘩の終わらせ方のようなのですが...不思議な習慣に感じました」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■義父の重低音の雄叫びに全員沈黙
私の義父母は南欧出身の外国人。
約27年前の夏、私(当時32歳)が南欧の義実家に初めて夕食に招かれたときの話です。
突然、義父母との長女、長男、長男の嫁、次男、三男である私の夫が言い争いを始めました。
発端は実にくだらないことで「ザクロをあとで食べようと冷蔵庫で冷やしておいたのに、黙って食べたヤツがいる!」というレベル。
みんな口々に大声で罵り合い、収集がつかなくなったとき、義父が重低音の鼻息のような声で突然「バッフゥーン!」と叫んだのです。
は!? と思っていると、全員が口々に「バッファー!」「ブッフブッフ」「スンスーン」などと肩で息をしながら、小さな雄叫びを上げ始め、なんと最後には完全に沈黙してしまったのでした。
それはまるで、暴れる動物が落ち着きを取り戻していくような光景。
その後、静かになって黙々と食事をする家族に対して「いまのは何ですか?」と聞きたい気持ちでいっぱいでしたが、当時は家族とは知り合って間もない頃です。
なかなか立ち入った質問もできず、悶々とした気持ちで夕食を食べ続けるしかありませんでした。
■生活の中で生み出された合理的な解決方法
翌日も翌々日も夕食中、家族が些細なことで言い争いを始めました。
そのたびに義父の「バッフゥーン!」に諌められ「ブファブファアー!」と徐々に鎮まっていく家族...。
私なりに推理した結果、家族全員が負けず劣らずクセの強い人たちだったので「いい加減にしろ!」などと注意すると、逆にヒートアップしそうです。
だから「バッフゥーン」は、この家族の紛争を収めるためにはピッタリの方法なのかも...と。
後日、夫にどういう意味か尋ねてみると「分からないけど気が鎮まる」とのことでした。
プロレスのゴング的な役割なのか、はたまた本能的に動物が気持ちを鎮める効果音なのか...。
とにかく、家族が長い歴史の間に生み出した合理的な解決方法らしいです。
それが日常と認識した後は、彼らの雄叫びをいちいち気に留めることはなくなりました。
もちろん、喧嘩が始まっても私は「バッフゥーン!」に参加しませんが...。
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