<この体験記を書いた人>
ペンネーム:oroca
性別:女性
年齢:41
プロフィール:28歳のときに結婚し、4年後に離婚。35歳のときに再婚し、現在は一児の母です。
私には離婚歴があります。職場に出入りしていた3つ年下の男性と3年間の交際を経て結婚したのですが、入籍からちょうど4年目に離婚しました。
それは結婚4年目を迎えようとしていたある日、友人との電話を終えて、別室に居た夫の元に行くと、急に「離婚しよう」と言われました。夫と過ごす時間よりも、友人と電話することを優先していたのが気に入らないのかなと感じました。
本来であれば、理由を問い詰めてみたり、改善できることがあれば努力したり、嫌だと食い下がってみるべきだったのかもしれませんが、私はただ「はい」と答えました。
尊敬して結婚した彼が「離婚しよう」という決断を下したのであれば、素直に従おうと思ったのです。そして、私自身が結婚生活を辛く感じていたので、彼との暮らしから解放されるチャンスだとも感じました。彼の切り出し方は急でしたが、夫婦としては既に破綻していたのかも知れません。
子どももなく、大きな財産もなく、二人でアパート暮らしをしていた私達は、話し合いもろくにせず、ただ引っ越しの準備をして、戸籍や転居の手続き、両家への報告を終え、最後に二人で食事をして、それぞれの新しい家に別れて行きました。
結婚している4年間も、「離婚しよう」と言われてからも、ケンカをすることなく、最後まで円満に過ごしました。ケンカもできなかった、お互いに相手に合わせ続けてしまったということが、積もり積もって離婚という結果になったのかもしれません。
ただ、思い返してみると、気になることがあります。
元夫は、電話の電波をキャッチするトランシーバーのような器具を持っていたのです。
結婚してまだ日が浅い頃、それを聴いてニヤニヤしている姿を見てしまったことがありました。それが何なのか尋ねると、電話の電波を拾って、他人の電話の内容を受信できるのだと教えてくれた夫。そんなことができるのかとただただ驚いてしまった私は、「そんなことしたらいけないでしょう」と注意するのがやっとでした。そう私に言われて、彼はすぐにその器具の電源を切りました。
この機械はそのとき一度見たきり。ですので、興味本位で購入したものの私に注意されて処分したのかと思っていました。ただ、もしかすると友人と私との電話を傍受していて、その内容によって「離婚しよう」と切り出したというおそれもあると気づいたのです。
彼を傷つけるような内容を話していたつもりはないのですが、友人や私の人間性に不信感を抱いたのかもしれません。
私自身が妻として未熟だったのは確かなことです。それにしても、今考えてみると、元夫が他人の電話を傍受する器具を持っていたことが恐ろしく、それを使っていたときの笑顔を思い出すとにゾッとします。
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