皆様こんにちは、『ぼっちシニアの幸せ探し貯金日記』の管理人"くるぴた"です。
ここでは昔、結婚生活中に起こった「おいおい、ちょっと待て」と思うような出来事などを中心に書いていきます。
【前回】「君の年金も払うから」って言ったのに...ねんきんネットでよみがえる結婚生活の黒歴史
結婚していた頃、私達夫婦の間には、ある不文律がありました。
それは、相手名義の郵便が届いた時は、開封せずに渡すこと。
私も自分宛てに届いたものを元夫に見られるのは嫌だったので、多少気になることがあってもそのまま手渡していました。
夫名義で私が開けてもいいのは、電気、ガス、水道、電話などの料金の振込用紙が入った封筒だけ。
もちろん支払いもこちらです。
法律的にも本人以外が勝手に開封すると『信書開封罪』に当たる場合があります。
とは言っても、やむを得ず開封するだけの理由があるなら、罪には問われないそうですが。
そんな元夫ですが、読んだ後の郵送物の扱いは雑で、破らずにそのままの状態で捨てていたのです。
ゴミを捨てる際、いつもそれが気になってはいたけれど、最初の数年はなるべく中身は見ないようにして処分していました。
ただ、ゴミを捨てる際に個人情報の漏洩が気になって、宛名の部分は細かく切っていましたが。
しかし、だんだん夫の様子に不審な点が見受けられるようになってから、どうしても内容が気になる郵便は、こっそり見てしまうことが増えました。
そして分かったのは 国民健康保険を延滞し、そのまま無保険になったこと。
団体信用生命保険を未払いにして、保証が切れてしまったこと。
マンションの修繕積立金と管理費を滞納していたこと。
国民年金も滞納していましたが、その時は年金事務所から、私宛に特別催告状が送られてきたので発覚しています。
それにしても情けなかったです。
どれも大事なことばかりなのに、一切相談される事もなく元夫の独断で決められ、支払いが必要な時だけ、私の独身時代の貯金で補填させられていました。
そんなある日、うちの郵便受けに見慣れない真っ赤な封筒が入っていました。
市役所からです。
封筒の表書きに、大きな文字で『重要』『至急開封』と書かれています。
悪い予感しかしません。
普段は元夫との約束もあり、我慢していましたが、この時は頭の中で警報が鳴りっぱなしだったので、思い切って元夫に見せる前に開封してしまいました。
重要なことを配偶者に話さない元夫に非があると思いつつ。
すると......中から『差押え予告状』と書かれた紙が......
なんでも、元夫には数年分の地方税と固定資産税の未払金が70万、その延滞金が約20万、合計90万がありました。
普通の借金とは別です。
一気に血の気が引きました。
これ以上延滞したら、今住んでいる家を競売にかける可能性があるとのこと。
いくらなんでも90万とマンションでは価格差が大きいと思うので、多分に脅しの部分があるのかとも思いましたが、延滞が続けばどうなるか分かりません。
これは、元夫に問い正さねば。
当時の私は、元夫の言うことにはほとんど逆らうことができませんでした。
なにぶん口下手で、何を言っても、口達者な元夫の屁理屈で論破されてしまいます。
それでも食い下がろうとすれば、今度は無言になった元夫が、部屋のあちこちを穴が空くまで殴り始めるので、何も言えなくなってしまうのです。
だけど、今回はさすがに違います。
自分の住む場所を、何も知らないまま放り出されてしまうかもしれない。
訳の分からない借金を、背負わされてしまうかもしれない。
そんなこと、いくらなんでも看過できません。
帰宅して、食事を終え、ゲームをするため自室に篭ろうとする元夫。
その直前で引き留めて、すでに開いている赤い封筒を目の前に差し出しました。
元夫の顔には、差押えの通知が届いていたことへの驚きと、私がすでに読んでいることに対する忌々しさのようなものが滲んでいました。
そして、その後の元夫の台詞が忘れられません。
「お袋から借りてなんとかする」
当時すでに70代後半になっている自分の母親に尻拭いをさせる⁉︎
言葉も出ませんでした。
結局その後、お義母さんが住んでいるマンションを売ってサ高住に入り、その時に余ったお金を息子二人とその嫁二人に分配することになります。
元夫がああいうことを起こさなかったら、サ高住に入るのはもう少し後になったかもしれません。
いろいろなことがあった結婚生活でしたが、あの時ああすれば、こうすれば、と今になって思うことがたくさんあります。
でも時間は戻りません。
これからの時間をいかに大事に使うかしか、方法は残っていないのです。
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