こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴ったブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】夏の介護者にとって困る時期。猛暑日、サウナ状態のトイレで義母を待っていると...
義母は眠っている間もベッドの柵をギュッとつかんだままでいることが多く、それがどうにも気になっていました。
このことをブログに書いたところ読者から『認知症は平衡感覚も衰えるため、不安を感じているのでは?』とコメントをいただきました。
おそらくベッド柵にしがみついている間は熟睡出来てはいないでしょう。
年を取れば『深い眠り』から縁遠くなりがちですが、その上認知症ともなれば...眠ることすら楽に出来なくなるようです。
また最近義母は、手引き歩行する際、いよいよスムーズに足が運べなくなってきました。
よく見ていると上半身は前へ進もうとするのですが、足だけが後ろに残ってしまう感じです。(すくみ足というようです)
手足の連携が思うようにいかない上に平衡感覚にも狂いが生じていれば、不安が先立って次の1歩が前に踏み出せないのかも知れません。
認知症のケアはその人の気持ちに立つことが基本だと言われますが、認知症ではない我々が当人の気持ちを完全に理解するのは難しいもの。
ともすればこちらのペースで行動を急かしてしまったりします。
『手引きの際、相手の肘を下から持つと安心感が得られ歩行が安定しますよ』
これもまた、ブログ読者さんから教えていただいた方法です。
早速、義母の手引きの際にやってみたところ
スイスイとはいかないまでも、次の1歩が随分と出やすくなりました。
認知症が進んだ義母は『覚醒』しない限り、こちらから働きかけなければ1日中座ったままになってしまいます。
だからほとんどの行動が他人任せ。
本人が目的を自覚して動いているわけではありません。
手引きもおそらく「なんか分かんないけど歩かされている」という感覚でしょう。
これまでの手引きが不安でしかなかったのはその辺もあったかも知れません。
その後は肘持ち手引きがスタンダードとなりました。
ただし問題が1つだけ...。
以前、デイサービスのスタッフから
と、言われていたのですが、この手引きを始めてやっとその意味が分かったのです。
加減が分からなくなった義母の掴む力は予想以上で、小柄な体からどうしてこんな力が出るのかしらと思うほど強烈なのです。
もしかして毎晩のベッド柵ニギニギトレーニングで培った効果かしらん?
しかし、残念ながら私の腕はベッド柵ほど頑丈ではありません。
手引き介助のたびにシッカリくっきり義母の手形がついちゃうのは思わぬ悩みのタネでありました。
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