<この体験記を書いた人>
ペンネーム:けんけん
性別:女性
年齢:52
プロフィール:ちょっと田舎で母(81歳)と息子(14歳)の3人で暮らしています。
家庭でできる健康療法というものがたびたび流行りますよね。
その流行に何度かハマった私の両親の話です。
まずは38年ほど前に流行った自転車のチューブ健康法。
チューブを体に巻いて体に負荷をかけるものですが、影響を受けた父(当時38歳)はチューブを腰に巻いて毎日運動していました。
いま思えば、骨盤を締めて矯正するタイプの健康法なのでしょうか...しかし、父はいつの間にかやらなくなりました。
次に30数年前くらいに飲尿療法が流行った頃、母(当時51歳)が実践していて、私にも勧めてきました。
この飲尿療法は、後に「排尿は体内の老廃物なので、飲んでも健康にはならない」と雑誌に掲載された記事を見て止めたようです。
他にもさまざまな健康法と呼ばれるものにハマってきた父と母ですが、印象深いものがココア健康法です。
ココア健康法は、いままで何度か流行ったり廃れたりしているように思いますが、23年ほど前には、どのスーパーもココアが売り切れ状態になるほどでした。
当然のように父と母はハマり、毎朝飲むほどに大好きだったコーヒーをココアに替えるほど飲んでいました。
この当時の父の話です。
父は何年も前から慢性胃潰瘍だったのですが、飲酒喫煙もしており、休肝日というものはありませんでした。
そしてある日、違和感があると検査をしたら、胃がんが見つかり、胃を3分の2も摘出しました。
その数日後ぐらいのことです。
術後の経過が良好なので看護師さんが「食べ物はダメですが、飲み物は何を飲んでも良いですよ」と言ってくれました。
そこで父に「何が飲みたい?」と聞いたところ、父は即答で「ココア!」と。
6時間を超える大きな手術の後なのに、ココア⁉
さすがに良くないと思った私は、看護師さんに「ココアが飲みたいと父が言っていますが、どうでしょうか?」と聞いたところ、「ココアはちょっと...」と困った様子。
恐らく看護師さんはスポーツ飲料などを想定されていたのかもしれませんが、ココアと聞かされて驚いたことでしょう。
術後すぐにでも飲みたいくらい、ココア健康法を信じ切っていた父の言動にびっくりした思い出です。
そんな父も10年前に尿管がんを患い手術したのですが転移し、8年前に75歳で亡くなりました。
いろいろと流行る健康法も、長く続けていれば効果があったのかもしれませんが、いつの間にか父も母もココアを飲まなくなりました。
しかし最近、週刊誌に「ココアを飲むと健康に良い」と掲載されていたようで、母(81歳)が私の息子(14歳)に「ココアを飲まないと」とまた言い出しています。
息子は「ココアは粉っぽいから嫌だ」と言って断固拒否。
そのうち、母が忘れるのを待つしかなさそうです。
人気記事:《漫画》「命を削ってでも孫の面倒を見る!」弟の妻が亡くなり80歳両親が「子育て」に奮闘!?<前編>
人気記事:《漫画》「結納金は空の封筒で良いかしら?」だと!? 結婚に水ばかり差す義母にイラッ<前編>
人気記事:少しの間、高熱で寝込む息子との留守番を実母にお願い。帰ってみると...《石塚ワカメ》
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。