こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】自宅建て替えの最大の難関は「義父の説得」。夫による「丁寧な説明」が功を奏し...
難航覚悟で家の建て直しの説得に踏み切った私たち。
結果、義父の返事は意外なほどあっさりとしたOKでした。
義父の人生=家づくりと言っても過言ではない、強い思い入れが詰まった我が家ですが、最後の改築から30年近くが経過した今、耐震強度が脆弱なだけでなく建物全体かなり問題アリな状況になっていました。
居間の床のほぼ中央部に
重量級の長男が踏んではいけないエリアが出来ていたり
風呂場の壁面タイルがごっそりはがれて落ちそうになっていたり...。
1階のトイレを改修しただけでは立ち行かない理由がそこかしこにあったわけです。
『愛着のある家』の思いを抱いたまま年老いた義父に、この家を改めて何とかしようと言う気力や余力は残っていません。
厄介なのはこの『愛着』だけが根強く残って、息子夫婦の意見が全く通らないということ。
何てったって親戚中でも『頑固おやじ』で名が通っている義父のことですものね...。
これら先送りしてきた諸々の問題はとりあえず横に置き『義母のための建て直し』を強調したのは正解だったようです。
と、良い返事をもらったところで
としお氏、今度は思い切って義父サイドに切り込んでみました。
義母のベッドは数年前に骨折してから1階へ下ろしましたが、義父の居室は未だ2階にあります。
先代ケアマネおーさんの時から既に問題視されていたものの、こちらも当人の意思は固く、結局そのままになっていたのです。
するとどうでしょう。
この居室移動の提案もあっけなくOKが出たのです。
おそらく義父もそろそろ限界を感じていた頃合いだったのでしょう。
衰えが急激に進むと当人の葛藤は周りが思っている以上に大きくなります。
「まだ大丈夫」と思いたい反面「もうアカン」と弱る気持ちは日ごと変わる体調によって揺れ動きます。
そうこうするうち「助けて」を切り出す機会を失ってしまった義父にとって、息子からの提言は渡りに船だったかも知れません。
説得は尚も進みます。
相談した工務店の説明によると、解体→新築にかかる期間は大体5か月~半年くらいとのことでしたので、その間、義父母の『身の置き所』を考えなくてはならないのです。
ずっと息子の話を神妙な顔して聞いていた義父でしたが、後で思えば私たちの説得はやや性急すぎました。
果たしてどこまで理解出来ていたのやら?
けれど今回は義父の心境が少しずつ変わってきていることが分かっただけでも成果があったと思います。
説得が一通り終わると、最後に
これまた意外な『父親』の顔を見せる義父。
家を建て続けてきた先達の重~い言葉をくれましたが
ちょっと弱りすぎちゃってる義父もポロリと...。
さてさて。我が家の建て替え計画。
果たしてどんな按配で進むことになるでしょうか?
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