<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:54
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。自分の子どもにも部下にも見本に慣れる人でいたいと思っています。
54歳になる兼業主婦です。
いまから15年ほど前に私の職場で起きた話です。
当時、私のいた部署にAさん(当時26歳)という女性が新卒採用枠で入ってきました。
Aさんは長い黒髪を一つに束ね、ちょっと太めの黒縁眼鏡をかけた、見た目は地味めな感じです。
しかし、大学院卒のAさんは新卒枠とは思えないほどとても落ち着いていて、仕事を覚えるのも早い方でした。
入社して1カ月もすると、取引先から電話がかかってきた際に、そっと先方の資料を手元に届けてくれるような気の利かせ方も心得ているような方で、部署のほとんどの人が「良い方が入ってきてくれたね」と喜んでいました。
しかし、そんなAさんを嫉妬する人もいたのです。
Aさんは職場のお局的存在だったBさん(当時40歳)に目を付けられてしまいました。
Aさんは新人という理由だけで、Bさんにいろいろと雑用を押し付けられては意地悪なことを言われていました。
Bさんは職場の出世頭だった部長Cさん(31歳)を狙っていたようで、当時の組織図ではCさんの直属の部下にあたるAさんが、Cさんと話すのが気に入らなかったのも理由のようです。
次第にBさんは周りの目も気にせずに「私はCさんを狙っているの。絶対結婚するんだから邪魔しないで」と公言し、Aさんに対して意味不明のマウントをとるようになりました。
目に余るものがあったので、私も次にそういう言葉を耳にしたときは直接Bさんに指摘しようと思っていた、そんな矢先のことです。
なんと、部長のCさんがAさんとの婚約を発表したのです。
実はAさんとCさんは幼馴染で、同じ部署になったのは本当に偶然だったとのこと。
後で聞いた話では、職場恋愛は禁止ではないものの、周囲に隠しておくのも変なので早々に婚約したとのことでした。
これにショックを受けたのはもちろんBさんです。
狙っていた男性が婚約したのは当然ですが、いじめの事実についてもCさんは全て知っていたのです。
そして「もうAに手を出すな」と言わんばかりに、CさんはBさんに直接婚約を報告。
最初こそ「そんな...」「あんな子なんて...」などと言っていたBさんですが、その後は職場にも居づらくなったのか、それから数カ月後に辞めてしまいました。
先日、CさんからAさんとの子どもが次の春に中学生になると聞き、そういやこんなこともあったなぁと思い出しました。
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