<この体験記を書いた人>
ペンネーム:キトリ
性別:女性
年齢:54
プロフィール:2人の女の子を持つ会社員です。
26年前、私が28歳のとき、半年ほどアルバイトをしていたレストランの厨房のチーフの話です。
それまでにファーストフード店、デパート売り場、事務などの仕事経験はありましたが、厨房は未経験でした。
不安でしたが、友人から紹介されたこと、時給が良かったこと、それらの理由から「未経験でもチャレンジしてみよう!」と面接に臨みました。
このときの面接官はチーフでした。
恰幅の良い気さくな印象で、うまくやっていけそうな気がしました。
ところが、実際は印象と全く異なるチーフの本性に驚いてしまったのです。
レストランがオープンする前の仕込みの際、チーフはキュウリやかまぼこなどを切りながら端切れを食べたり、料理自体を食べたりします。
最初は腐っていないか検食しているのだろうと思っていたのですが、オーダーを間違えて料理が余ったときも食べていました。
ただのつまみ食いです。
また、オーダー間違えの料理は、お気に入りの女性のホールさんにもあげていました。
たまに、私などアルバイトにもおすそ分けしてくれたこともありましたが、何だか嫌な気分でした。
チーフの問題行動はつまみぐいだけではありません。
新人いじめをするのです。
働き始めてから、定年前くらいの洗い場の女性と仲良くなりました。
暇なときはその女性が持ってきたお菓子を食べながらおしゃべりすることも。
このようなことは他の人もやっていたので、この職場では許されていると思っていました。
しかし、私の態度が気に入らなかったのか、チーフの風当たりがきつくなってきたのです。
私がおしゃべりをしていると、チーフはすぐ私のもとにやってきて黙るように注意します。
そんな舌の根も乾かないうちに、自分はお気に入りのホールの女性とおしゃべりしているのですが...。
また、お菓子を食べようとしたら、これまたすぐに私のもとにやってきて注意します。
これには、お菓子を持ってきた洗い場の女性が「今まで何も言われたことなかったのに、急に変よねー。それもあなただけに厳しいわ」と気遣ってくれました。
また、夏にお菓子を冷蔵庫に入れていたら「食中毒になってはいけないので、レストランに出す食材を入れている冷蔵庫に私物を入れないでください」と言われました。
当然のことかもしれませんが、私以外のみなさんは冷蔵庫に私物を入れ続けているのです。
私が原因で洗い場の女性への態度も冷たくなり、自分の心身にも危機を感じたので、紹介してくれた友人には申し訳なかったですが、辞めることにしました。
この仕事を紹介してくれた友人とはシフトが合わず、初日の1日しか一緒に働いたことがありませんでした。
私が事情を話すととても驚いていました。
実はそのチーフ、新入りに対して何かと難癖をつけて辞めさせたことが原因で、系列のレストランから飛ばされてきたようです。
そして、懲りずにまた気弱な女性アルバイトに対し、難癖をつけて辞めさせたばかりだったとか。
その次のターゲットが私だったようでした。
さらに、お気に入りの女性のホールさんとは不倫関係だとか。
レストラン内でいろいろ問題になっていたようです。
友人からも「転職を考えている」と打ち明けられて本当に驚きました。
早く見切りをつけてよかったです。
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