アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
皆さん「ママ友」はいらっしゃいますか? 私の長きにわたる人生の中の、色んなママたちのお話をしようと思います。
※登場人物はすべて仮名です
【前回】「夫には無理です!」子どもの世話もしない旦那が、いきなりスポーツクラブのコーチに!?/かづ
子どもが通うスポーツクラブの「親の会」で、上級生ママが「何か質問はありますか?」と聞いた時、「はい!」と大きな声を出して手を挙げたのが小山さんだった。
小山さんは興奮気味に喋り出した。
「今は少ない数のお父さん方が指導者を担ってますが、指導者不足はどうにかならないんでしょうか!?」
それには先輩ママたちが答える。
「あくまでもボランティアやからねぇ。お父さんたちも日曜にお仕事が休める人ばっかりやないから」
「もうずっとその問題はあるんやけど、出来るだけお願いするしかないのよ」
「極端に少ない時はお母さんたちでサポートしないとね」
小山さんは食って掛かるように続ける。
「うちの主人は子どもらがここに入ってからずっと毎回参加して指導者してます!」
いや、それはご主人が公務員で土日祝日休めるからやん...(心の声)
「自分の子どもがお世話になってると思ったら、もっとお父さんたちに出て来てもらってもいいんやないですか!うちの主人は我が子がお世話になってると思うから毎回指導に入ってますけど、これやったら我が子のためやなくて他の子の面倒見るために出てるのと一緒です!」
逆に言うたら我が子の指導をするために来てるって事なんや...(心の声)
「どうしてほかのお父さんたちは出て来ないんですか!?」
それには上級生ママも黙ってはいない。
「出て来ないんじゃなくて、出られないんです! 仕事がありますから!」
小山さんはひるまない。
「有休も無いお勤めなんですか!? 我が子の為なら休み取ってでも出て来るもんやと思いますけど! そんな2~3人しかいないときなんて、主人は帰ったらものすごく疲れが残ってるんです! 次の日に会社を休まなあかんようになったらどうしてくれるんですか!」
「どうしてくれるんですかって...。それならご無理はして頂かなくていいんで...」
あぁ、やっぱりそうなりますよね...。
子ども会の時のように、「じゃあ来なかったらいい」って事になるよねぇ。
多分過去にも指導者不足で困ったことはあったけど、それでも何とか出られる方だけで回してきたんだろう。
この時はその場の空気が悪くなったんで、上級生ママたちが早々に打ち切って解散になったが、当然小山さんは納得がいっていなかった。
それから数日後の事だった。
同じ下級生ママたちから次々に電話が来て、小山さんから電話が無かったか聞かれた。
「私には無かったけど?」と返事をすると、「あぁ、かづさんのところは1回でも出たからか...」と言う。
なんと小山さんは、お父さんが1度も出たことが無い家にコーチに出られないのかと電話をかけていたのだ。
皆さんそれにはやはり「仕事で休日には出られない」と答えたらしいが、小山さんは「子どもが可愛かったら!」とか「クラブにお世話になっているなら!」と、しつこく詰め寄るように言ったらしい。
そんな電話をもらったところで無理なものは無理だが、中にはあまりにも執拗な電話の内容に、おそらく「1度でも出たら言われなくなる」とでも思ったのかご主人に頼み込んで出て貰った人もいた。
初めて見るお父さんがコーチとして参加した時には「あれは○○さんのご主人」と先輩ママに紹介され、皆感謝してお礼を言ったが、小山さんは「まだ1度も出てない人もいるけどね!」とその場を凍らせる。
この時ばかりは、普段から子どもの面倒一つも見ない夫が1度でも出たことにホッとした。
小山さん関係のトラブルはこれだけでは終わらない。
練習は午前中で終わるので、帰り支度をする際には子ども達はみんな腹ペコだった。
早く帰ってご飯にしようと、見学していたママたちも一緒になってお片づけをするのだが、片付けが終わって戻ると小山さんが子ども達に何やら配っていたのだ。
クッキーだったり一口パンだったり、それを子どもたちに「みんなおなかすいてるやろ!1つずつ取りー!」と。
皆さん(もちろん私も)ビックリはしたものの、おなかが空いている子どもたちが群がるように貰って食べているので、慌てて小山さんにお礼を言った。
「イイのイイの!うちの子ら家に帰るまで持たへんのやわ!」
聞くところによると、小山さんのお子さんたちは練習後に毎回おなかが空いたとうるさく言うそうで、それからと言うもの、家に帰るまでの(腹の)虫休めにと毎回何かしらお菓子やパンを持って来ていたらしい。
別にそんな物は個人の自由なんで好きにしたらいいと思うが、解散した後に帰り道で食べさせればいいものを、帰りの支度をしている最中に食べさせるようになったのだ。
親が何かを持って来ているのを知っているせいか、小山さんの子どもらは着替えをしている最中に「お母さん!おなかすいたー!」と言い出す。
それを「はいはい、持って来てるでー」と、パンやらお菓子やらを出して食べさせるのだ。
一緒の場所で着替えをしている子ども達も、そんなのを見せられたら「僕も!私も!」と親に言い出す。
それで小山さんは「じゃあどうぞ~」とみんなに配り出したのだ。
自分の子どもだけ食べるわけにはいかないからなのか、はたまたみんなで食べれば美味しいし楽しいと子どもが喜ぶと思ってなのか。
けれども皆さん表面的には小山さんにお礼は言うものの、「今からご飯なのに...」「もう作って来てるのに...」とコソコソ言う声が聞こえて来るようになった。
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