<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ウジさん
性別:男性
年齢:60
プロフィール:息子(25歳)は大学時代に始めたサバゲーにハマり、就職してからも週1で楽しんでいます。
「ついに車を買っちゃったよ」
息子がうれしそうに電話をしてきたのは、2020年の夏のことでした。
大学時代にサバゲーのサークルに入り、それ以来すっかり夢中になった息子。
「いやあ、これで安心して重火器をゲームに投入できるよ」
自由になるお金はほとんどサバゲー用の兵器(?)につぎ込んでしまうので、銃やら迫撃砲やらと装備は増える一方。
ですが、ゲーム会場に運び込むための手段がないため、「車が欲しい」という話はずいぶん前から聞いていました。
「90万ぐらいしたんだけど、手頃な軽ワゴンでさあ。5年ローン組んでちゃんと自分で払えるから、パパさん(息子が私を呼ぶときの言い方)に迷惑はかけませんよ」
それが今年、2022年の7月に入った頃に息子から電話がありました。
「...パパさん...言いにくいんだけど、その...ちょっと助けてくんない?」
なんとも申し訳なさそうに切り出してきました。
話を聞くと、購入後初めての車検に出そうとしたところ、エンジンのガスケット(エンジン本体のパッキンのような部分だそうです)に損耗が見つかったそうです。
分解整備を必要とするので、その他諸々、車検全体で50万円の見積もりだったとか。
「...いっそ買い替えては、とか言われたんだけど...ローンもまだ半分以上残ってるし...」
「その状態じゃ売値もつかんだろ? 新しい車と二重ローンになっちまうぞ」
「...だから手放すのは無理だよ...でも、今の経済状況で50万は無理ぃ...大見得切ったのにほんと申し訳ないんだけど、融通してくんないかなあ...」
とりあえず、私の知り合いの修理工場の方に相談してみることにしました。
息子の車の写真と、持ち込んだ工場が出した見積もりを送らせて、見てもらいました。
「こりゃあ、やられたかもしれないね。中古車の販売時の車検だと、金のかかるところは無理に手を付けずに通しちゃうことがあるんですよ」
「それは、だまされたってこと?」
「いや、そこまでとは...中古の保証期間はせいぜい1年。実際、次の車検まで問題なく走ってたんだから、だましたとまでは言えないし...販売者に請求するのは無理ですよ」
修理工場の方は、私が持っていった写真などを示しながら説明してくれました。
「確かにこの状態は危険だし、車検を通せる状態じゃないですよ。見積もりも法外なものではないし、しょうがないと思いますよ...」
「体のいい不良品だったってことですか」
「...まあ、言いにくいですが、売り抜けられたってことでしょうね。...まあ、これを機にきちんと直して、中古車代が高くついたと諦めるしかないと思いますよ」
やむなくこのまま車検を通すことにしました。
「いい勉強だったと思って、この次に車を買うときはよく確かめることだな。今回の費用は援助してやるよ」
「恩に着ます! 必ず返しますから...出世払いってことで」
十中八九、踏み倒される気がします。
まあ、知り合いの工場の方が言う通り、問題のあるところはしっかりと直してもらうようには言いました。
しかし、今後も同じような不具合が頻発するのではないか、と少々不安に感じているところです。
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