<この体験記を書いた人>
ペンネーム:gaspal
性別:女性
年齢:42
プロフィール:私は42歳。夫は53歳。小学生の息子が1人の3人暮らし。共働き家庭です。
小5の息子は、親の私が言うのもなんですが、令和には珍しいタイプです。
ゲームが嫌いで、友だちの多くがハマっているYouTubeにも興味がないため、周囲の話に全くついていけません。
「大人の塗り絵」や「大人の折り紙」が大好きで、雨の日は「ご飯だよ」と声をかけても気がつかないほど何時間も集中しています。
逆に晴れの日は学校から帰宅するなり、ランドセルを玄関に置いたら公園に一目散で、暗くなるまで洋服も身体も泥んこになるまで遊び、夕御飯中にはウトウトしています。
そんな息子は、とにかく習い事が大嫌いです。
息子が保育園の頃から習字、学習系の習い事、ピアノ、体操、水泳、さらには息子が大好きな和太鼓や将棋まで、いろいろ習い事の体験をさせました。
体験時はとても楽しそうにしているのですが、「体験は楽しかったけれど、好きなときに好きなことをしたい。決まった日にずっと行くのは嫌!」と「習い事」として定期的に通うのは断固拒否されました。
私たちが住む地域は教育熱心な親御さんが多く、小学校に入学してからは保護者同士が会うと習い事の話は避けられません。
水泳、ピアノ、テニス、最近は英語を習う子が多く、塾に行くのも小学校5年生になると当たり前になります。
息子は何も習い事をしていませんが、自宅で自由に折り紙、廃材を使った工作、料理の手伝いと、よく手先を使うせいか、5年生で始まった学校の家庭科の裁縫や料理が得意です。
それを知った他の親御さんから「本当は何か習ってるんでしょ」「隠さなくてもいいのに」なんて嫌味を言われることも多くなりました。
「習い事は嫌いだし、とにかく何でも自由にやりたい息子は学校という集団生活には向いていないのかな」なんて悩んだこともありました。
しかし、学校で個人懇談があったとき、担任の先生に息子のそうした部分を相談したところ、先生はこう言ってくれました。
「〇〇君(息子)は確かに今の時代のお子さんたちとは視点や好きなものは明らかに違いますね」
やっぱり...と落ち込みそうになったのですが、先生は続けてこう話します。
「うれしいですよ! 学校の担任として、他の子とは違って『自分』を持っている〇〇君に関われることが。成長も手伝えるのですからね」
私は驚くと同時に、その言葉をさらっと言った先生に驚きました。
入学時から「他の子とは違いますね」と毎年個人懇談のたびに言われていた私。
だから、息子が他の子と違うことを個性ととらえ、他の子と無理やり合わせようとするのではなく、見守り「成長を手伝わせてもらえる」と言ってくれたことに感動したのです。
そういえば、5年生になってから毎日楽しそうに登校して「担任の先生がほめてくれる! 大好き!」と息子も言ってたな...改めて先生に心から感謝しました。
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