<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ぴっぴ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:小学生高学年と低学年の2人の子どもを持つパート主婦です。
10年ほど前にあった、近所に住むママ友の家に来ていた野良猫・チョロちゃんの話です。
ママ友の家には野良猫のチョロちゃんが毎朝餌をもらいに来ていました。
野良猫への餌づけは褒められたことではないのですが、ママ友の家は朝だけあげていました。
チョロちゃんは、他の時間はまた別の家を回っているようで、近所でもよく顔が知れている野良猫でした。
ある夏の日のこと、ママ友一家が一週間ほど旅行に出ることになり、その間、チョロちゃんの朝ごはんをあげてほしいと頼まれました。
聞くところによると、不妊手術もそのママ友の費用で行い、餌が残ったらすぐ片づけるなどの配慮はしているそう。
うちは出かける予定がなかったこともあり、そこまでママ友が手をかけているのならということで、まだ2歳だった長男と朝のお散歩がてら、チョロちゃんに餌をあげることにしました。
朝にママ友の家に行くと、いつも餌のお皿の前にチョロちゃんが座って待っています。
おはよー、と言いながらお皿に餌を入れると、あっという間にガツガツと食べて、食べ終わるとふらっといなくなります。
私は猫を飼ったことがなかったので、そんな姿に癒されていたし、長男も「チョロたんチョロたん」とかわいい声を出して呼んでいました。
しかし数日後の朝、いつもの餌の時間より15分ほど行くのが遅れてしまいました。
急がなきゃと慌ててママ友の家に行くと、目の前に何かを見据えて、今にも飛び掛からんとする姿のチョロちゃんが!
チョロちゃんの視線の先を見ると、1匹のスズメがいました。
あ! お腹がすいたからスズメを狙ってる!?と息を飲んだ私。
「スズメを狙ってるの!?」と独り言を言ったところ、息子が「チョロたーん! だめよー!」と叫んだため、その音に驚いて飛び立つスズメ。
その瞬間、チョロちゃんも猛烈な勢いで飛び出し、スズメに向かってジャンプしました。
ハッとしましたが...結局スズメは逃げ切りました。
「チョロちゃん! ごはんあげるから! ごめんね! こっちおいで!」
と大きな声でチョロちゃんを呼びました。
チョロちゃんは「ちっ、仕留めそこなったぜ...」というような苦いような表情(大いに私の偏見も入っていると思いますが...)でこちらに歩いてきました。
私はチョロちゃんと狙われたスズメに謝りながら、もう遅刻しまいと心に固く誓ったのでした。
今は引っ越してしまったので、チョロちゃんのその後は知りません。
でも、まるでサバンナをかけるようなチョロちゃんの野性味あふれる姿は忘れることはできません...。
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