<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女性
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。
今から16年前、兄の子どもである上の姪が3歳の頃の話です。
自分に子どもがいないせいか、姪のことがかわいくて仕方がなく、誕生日を迎えると自分のことのように嬉しい気持ちになりました。
両親にとっても初孫だったため、喜びもひとしおだったようです。
特に父のかわいがりようは想像以上で、庭にブランコを手作りしたり、犬小屋を大きくしたような三角屋根の「窓付遊び小屋」を作ったり...。
自営でやっている建設業の職人で、手先が器用な父にとっては売っている製品では芸がないと考えてのことでしょう。
ただ、材料費はなぜか職場持ちだったので、かわいい姪のためとはいえ、私としては複雑な気持ちだったのを覚えています。
ですが、姪は大喜びで父お手製の遊び場で遊んでくれて、その後は下の姪も遊べたので結果的に良い投資だったと思いました。
しかし、いまだに「おかしい」と思っている父の行動があります。
当時、よく兄家族と両親・私の6人で外食に出掛けていました。
父の「孫にいいもの食べさせたい」という気持ちから、行くのはいつも私が高価格帯と感じる飲食店ばかり。
姪のお陰で美味しい物が食べられるのはラッキーでしたが、それまでは家で食べることが多い家庭だっただけに、えらい変わりようでビックリしていました。
そして、そんな時、必ず展開されるのが姪の「お腹さすり」です。
お店では、あれもこれもと食べたがる姪の希望にすべて応えて注文します。
「一度にそんなに食べられるわけないでしょ...」と思うのですが、うちでは父が絶対的な存在だったので、誰も反論しません。
出てきた料理を姪が次々と食べて「お腹が苦しい」と言い出すと、寝かせてお腹をさすってあげます。
落ち着くとまた食べて、またさする。
この繰り返しです。
さすがに見兼ねて「そこまでしなくても」と笑いながら父に言ったのですが、誰も同調してくれず父は黙ったまま。
過保護の極みでした。
私が同じことをやったら間違いなく怒るのに...。
そして、ようやく姪がギブアップして会食は終わるのですが、「おかしいだろ!」と毎回心の中で突っ込みを入れます。
ある日、父にどうしてあんなに食べさせるのか聞いてみると、「小さい頃からいい物を食べてないと違いが分からないからな」としたり顔で答えました。
理屈としては分かりますが、お金持ちの家ではないのに英才教育が必要なの? と疑問しか浮かびません。
2年後に産まれた下の姪は食が細かったせいもあって同じ事は繰り返されませんでしたが、今振り返ってもあの頃の食事の光景は異様だったと思います。
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