<この体験記を書いた人>
ペンネーム:あいこ
性別:女性
年齢:55
プロフィール:子どもが自立し、ちょっと空の巣症候群。
今から10年ちょっと前、とある病気をした私は入院することになりました。
開腹手術でしたので、入院期間は1カ月ほど。
うちの夫(当時40代前半)は家事など何もできない人でしたし、仕事が忙しく、帰りはいつも夜の11時頃でした。
それもあって、一人で家に残る小6の娘が心配でなりませんでした。
娘の通う小学校の近くの病院に入院したのですが、学校帰りに娘は毎日病室にお見舞いに来てくれて、夜6時くらいまで一緒に話をして過ごしました。
娘は「ただいま! お母さん大丈夫?」といつも元気にベッドまで来てくれました。
宿題をやったり、小声で今日あったことを話してくれたり、一緒にテレビを見たりして過ごす毎日でした。
私の食事の時間になると娘は家に帰ります。
心配だった娘の夜ご飯は2人で相談して決め、あらかじめ買っておかせたり、簡単なものは娘が自分で作ったりしていました。
その後に掃除、洗濯をこなし、夫が帰宅する前に寝る、という1カ月だったようです。
入院中の私の洗濯物も洗って持ってきてくれて、とても助かりました。
「毎日来なくても大丈夫だよ。お友達と遊ばないの?」と聞いたのですが、やはり家に私がいないのが寂しいようで、「病院に来ないと私が嫌だから来てるの!」とのことでした。
手術の日は娘のほうが泣きそうな顔をしていましたが、日に日に元気を取り戻していく私を見て安心したようです。
その後、無事退院して家に帰ったら、すぐに私が寝られるように布団が整えてあって、「あとはゆっくりしてて!」と至れり尽くせり。
心配していた家ですが、きれいに整えられていました。
すごいと感心するとともに、まだ小学校6年生のわりには幼さが残っていた娘が、毎日とても気を張って頑張っていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ちになりました。
その後、私の体調は回復し、いつものように家事ができるようになりました。
娘も元気に学校に通い、中学からは部活動で忙しい毎日を過ごすようになりました。
家にいる時間が減ったため、その分、家の手伝いも少なくなりましたが、私が風邪をひくと家のことを一通りこなして、私を休ませてくれました。
現在、娘は結婚して新しい家族と暮らしています。
あの頃の娘の頑張りを思い出すと、本当に優しい子だなとうれしく思いつつ、過ぎ去った日々にちょっぴり寂しさもこみ上げてきます。
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