<この体験記を書いた人>
ペンネーム:くもりのち晴れ
性別:女性
年齢:65
プロフィール:78歳の夫と2人暮らしの会社員です。
2021年夏、緊急事態宣言が出され、それまであった販売や宗教の勧誘もなりを潜めていた頃のことです。
留守電に長いメッセージが入っていました。
「〇〇地区のYです。T(我が家)さんにEというありがたい会へのお誘いのお電話を差し上げました...」
録音時間ギリギリまで延々しゃべって、話が尻切れで終わっていました。
隣の地区ではあるけれどYさんなど、私(65歳)も夫(78歳)も知りません。
即座に留守録を消去しました。
何日か後、同じ人からまた留守電が入りました。
いかにも知人のような口ぶりで、馴れ馴れしくしゃべった後、また同じように不審な勧誘をする電話でした。
いささか頭にきて、受話器を取ろうとする夫の手を押さえ、無視するようになだめました。
そもそも、知人なら携帯電話にかけてくるはずです。
その後もYさんの番号からの留守電が幾度か続きましたが、私たちは一切無視。
固定電話には出ないと理解したらしく、今度ははがき攻撃が始まりました。
一週間おきぐらいに数枚、夫宛に差出人の名前だけ書かれたはがきが送られてきました。
謎のはがきを片手に「何? この人?」とご近所の方に尋ねてみましたが、誰も知りません。
4枚目ぐらいが届いたときはさすがにブチ切れ、私はポストから出して読むことなくその場でびりびりに引き裂きました。
不可解にも、それが最後のはがきになったのです。
私が破く姿を物陰で見ていたのでしょうか? 不気味な話です。
執拗に狙いを定めて攻撃してくるYという人は誰だろうと思い、電話帳もめくってみましたが、Yの姓はたくさん掲載されていて、人物を特定するには至りませんでした。
しかも、はがきは差出人住所不記載で連絡も取りようがなく、「お誘い」としても成立していない状態。
嫌がらせなのかとも思いましたが、それにしても電話代やはがき代を出してまで嫌がらせする人の気が知れません。
Yという人物は出勤や外出が制限されて引きこもり状態になり、気持ちが病んでいたのかもしれないと勝手に解釈しています。
最近はいろいろな制限も緩和され、Yのストレスもなくなっているのでしょうか。
ごく少数の人間は窮地に追い込まれると、普段はやらないようなことをしてしまうと聞きますが、自分はそうありたくないものだとつくづく思いました。
人気記事:《漫画》「結納金は空の封筒で良いかしら?」だと!? 結婚に水ばかり差す義母にイラッ<前編>
人気記事:《漫画》「俺が面倒見る!」だと? 1人暮らしの叔母の「貯蓄額」を聞き豹変した従兄夫婦<前編>
人気記事:ついに訪れた近距離介護の限界...。和やかに過ごした最後の夜と、バスであふれ出た涙《石塚ワカメ》
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。