こんにちは山田あしゅらです。
義両親の在宅介護の様子を嫁の目線で綴った ブログ『13番さんのあな―介護家庭の日常―(現・13番さんのつぼ)』。
ここに書いてきた13年間の記録をもとに今の気持ちを織り交ぜつつ、改めて当時のことを振り返ってみようと思います。
【前回】段差だらけだった和式トイレが生まれ変わった! 我が家のバリアフリー化の第一歩/山田あしゅら
【最初から読む】義両親の様子がおかしい...介護生活がはじまった日/山田あしゅら
洋式トイレへの改修が完了してからしばらく経ったある日のことです。
いつもはこちらから働きかけなければずっと座ったままで
ほとんど動くことのない義母がこの日は朝から落ち着かない様子。
何だかソワソワしておりました。
しまいには自分で立ち上がり、歩き回る始末。
普段は立ち上がる事も歩く事も介助がなければ難しいのですが、そこが認知症の不思議なところ。
まるで脳の中のスイッチがパチっと入ったかのようにかつての動きが戻ってくるのです。
けれどそのスイッチはいつ切れるか分かりません。
切れると急に『腰砕け』状態になるので油断が出来ないのです。
反対にその状態が持続したとしても、義母本人は無意識に動いているのでどこへ行ってしまうか分かりません。
何故自分の気持ちが落ち着かないのか
また、どこに向かおうとしているのか
分からないから動いている、動いているけれど分からない
...おそらくそんな感じなんだと思います。
どちらにしてもこういう時は要注意。
目を離すことが出来ません。
取りあえず落ち着かせるため椅子に座らせましたが、ソワソワは止まらず、義母はしばらく立ったり座ったりを繰り返していました。
そこで私はふと思いつきトイレに誘ってみることにました。
すると...
あれぇ?義母が珍しくノッてきましたよ...。
覚醒すると
出来ないはずのトイレが出来てしまうことはこれまで何度もありました。
しかしそれはいずれも和式トイレでのこと。
2階の洋式トイレで成功したことは未だ一度もなかったのです。
洋式トイレでは「多分無理だろうな...」と思いつつ、新しくなったばかりのトイレへ義母を伴い向かったのでありました。
ズボンと紙パンツを下ろして便座に座らせるとこれまたしばらく腰を浮かしたり下ろしたり。
ここがトイレだという認識は多少あるみたいですが、相変わらず落ち着く様子はありません。
この日は積雪のためデイサービスもお休みになったほどとても寒い日でした。
暖房便座は暖かくてもトイレの中は結構冷え込みます。
長時間粘るわけにもいかないので「やっぱりダメかな?」と引き上げようとしたその時でした。
あ...あれ?
ちゃんとりっぱな(笑)「大」が出ているじゃありませんか!
義母のソワソワの原因はどうやら「便秘」だったみたいです。
スッキリ出た後はだいぶ落ち着きを取り戻しました。
その上思いがけない義母のトイレ大成功!
改めてトイレ改修してよかったと思う私でありました。
それからは毎回成功したかですって?
...そんな簡単にいけば何も苦労はしませんけどね。
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