<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
義実家では車で移動するのが基本です。
一方、私の実家は近距離だと徒歩か自転車、遠方は公共交通機関を使うのが普通だったので「え? そこ車で行くの?」と驚くことがよくあります。
例えば、同い年の夫は、徒歩10分の近所のコンビニに行くときにも車を出します。
長距離の運転も抵抗がなくて、高速道路で片道2時間くらいの距離なら、思いつきでふらっと行く圏内です。
義父(71歳)も気軽に車を出してくれるタイプ。
ありがたいと思う反面、近すぎたり遠すぎたりして申し訳なく思うことも多々あります。
そんな義理実家は、旅行に行くときも車移動が前提です。
7年前には600kmほど離れた場所に、休憩を入れて片道10時間以上かけて行ったことがあります。
しかも翌日の観光で、さらに2時間以上かかる場所にさらりと行きました。
実家の両親なら間違いなく新幹線で行くでしょうし、観光は徒歩やバスで行けるところしか行かないはず。
「旅行中ほとんど車の中にいたよね」と驚いてしまいました。
移動手段が違うと、行動するときの考え方も違ってくるようです。
電車は移動にかかる時間を計算しやすいため、私の実家では予定を立てて行動するのが基本です。
「今から電車乗るから、何時何分に家に着くよ」
「何分に家を出るから」
なんて会話が日常的に交わされて、待ち時間がないよう用事をめいっぱい詰め込みがち。
初めての場所に行くときは、前日までにどのように乗り換えするのか調べておくので、当日迷うことはほとんどありません。
予定を段取り良くこなせると充実感を感じるような家庭でした。
そういう家で育った私から見ると、義実家は自由かつ大らかすぎて戸惑うことが多いです。
車の移動は道路の混み具合で到着時間が前後するため、予定の立て方がふわっとしてしまいます。
「〇日にどこそこに行きましょう」と一緒に出掛ける約束をしても、時間は決めずに「家を出るとき電話するから」で終わりです。
家族以外と会うときはさすがに時間を決めますが、そうすると渋滞などで遅れるのを見越して「そんなに早い時間に?」と言いたくなるような時間に出発することに。
たいてい時間が余って、ちょうどいい時間になるまで近くで時間をつぶします。
結婚した当初は「何この時間は!?」とイライラしたものです。
車中での時間潰しを用意するようにしてから少し我慢できるようになりましたが、今でもたまに「どうにかならないかな」と思います。
目的地への行き方も事前にきっちり決めないで、混み具合や気分で決めているようです。
義父も夫も、よく地元の人しか通らないような舗装もされていない道を「あれ? 変なとこに出ちゃったな」なんて言いながら走っています。
子どもの頃からそれが当たり前だった夫からすると、私が出発する間際までせかせかと用事をこなしているのが不思議なようです。
「出かける前に違うことを始めるから、行かないのかと思ったよ」
なんて言われたことがあるので、夫は夫で私の感覚が不思議なようです。
現在の住まいはあまり交通の便が良くない場所にあるため、我が家では夫の実家寄りの行動パターンを採用。
移動は車がメインで、予定は詰め込まないようにしています。
結婚当初よりは慣れましたが「車はスニーカーみたいなもんだよ」と言い放ち、目視できる距離に行くのに車を使おうとするのを見ると、「何でかなぁ」といまだに違和感を感じてしまいます。
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