<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:45
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
義母の妹にあたる義叔母(66歳)は、国籍や人種について差別発言が多い人です。
たまにしか会わないのですが、不愉快なので、差別発言が出そうな会話の流れになったら席を立ったり、話題を変えたりしてやり過ごしていました。
子どもが小学校1年だった年の夏、義叔母が義実家に来たときのことです。
帰りは義父(当時67歳)が車で義叔母を新幹線の駅まで送ることになり、私と子どもも一緒にお見送りすることになりました。
車内ではしばらく当たり障りのない世間話をしていました。
しかし、スポーツの話題になったとき、義叔母はある有名な選手の親の国籍について差別めいた発言を始めたのです。
「そういえば義叔母さん、最近テレビ買ったそうですね。画面が大きいとスポーツ中継なんか迫力あるんじゃないですか? 映画なんかも綺麗でしょう? 羨ましい」
子どもに聞かせたくないと思った私は、テレビの話に話題を誘導しようとしたのですが...。
「そうそう(某国)産とは違うからね」
今度はその国の製品や人は信用できないと批判が始まりました。
義叔母の批判は特に根拠があるわけではなく、勝手なイメージを膨らませ、あることないことでその国やものを見下すことがほとんどです。
そんな話は子どもに聞かせたくないし、車が新幹線の駅に着くまで1時間以上も聞かされるのはたまったものではありません。
調子に乗って自論を話す義叔母を少し強引にさえぎり、言いました。
「義叔母さん、うちみたいに都会じゃない地域でもけっこう国際化が進んでるんですよね」
義叔母はそれがどうした、と言いたげに私を見ましたが、かまわず続けました。
「子どもの小学校でも、たぶん1割以上は海外出身の親御さんなんじゃないかしら。人種や国が違っても、子どもにとっては同じクラスの仲間です。だから、妙な偏見を気にしたりしないで、普通に付き合ってほしいんです。義叔母さんが言っていることを子どもが学校で言うと問題になるので、やめていただけます?」
目上の人に失礼かな、義両親や夫に申し訳ないな、と思いつつ言ってしまいました。
すると義叔母は「チッ、嫌な奴」とつぶやいてそっぽを向きました。
その後、車内で誰も一言も話さなかったので、これは人生の修行だと自分に言い聞かせてエアコンの音を聞いていたら新幹線の駅に着きました。
黙って駅に入っていく義叔母を見送った後、義父は「ああいう感覚は許されないよね」とポツリ。
義父は仕事で外国人と接する機会が多く、もともと開けた感覚を持っている人なので、私が言いたかったことを分かってくれたようでした。
義叔母は、その後も特に考えを変えることはなく、会うと差別発言を連発します。
しかし、すでに1回やめてほしいと言ってしまったので、今後は我慢する必要もありません。
普段は目上の人として丁寧に接するようにはしていますが、差別発言が出ると「不愉快です」という顔や態度を露骨にとるようにしています。
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