お母さん(72)がある日、電話で相談してきたという白鳥まろんさん(42)。内容は、兄家族の孫(6)への誕生日プレゼントのこと。兄(44)からは「プレゼントは現金がいい」と言われたそうなのですが、母は「物で贈りたい」と不満げだったそうです。お母さんから話を聞いていくと、その切実な理由が分かってきたそうなのですが、実は...。
※実際に身の回りで起きた実体験エピソードに基づき構成しています。
母と電話をしていると、ある日こんな話がありました。
「お兄ちゃん(44)から連絡があってね、まきちゃん(6)への誕生日プレゼント、現金で送ってって言うの」
まきちゃんとは、私の兄家族の長女であり、母にとって孫にあたる女の子です。
「まきちゃん、幼稚園生でしょ? 現金をプレゼントしたってどういう使い方をするか。まだ早いと思うの...」
と、母は不満げな様子。
私は否定も肯定もしない相槌を打ちながら、以前聞いた兄からの愚痴を思い出していました。
それは1年前のまきちゃんの誕生日のこと。
母は良かれと思って、独断でまきちゃんの誕生日プレゼントを選び、兄家族の家に送ってきたそうです。
その誕生日プレゼントの内容は...
まきちゃんが全く興味ないアニメのDVDと、普段あまり食べさせないようにしている虫歯になりそうなお菓子の詰め合わせ。
「せめて物を送ってくるなら、何のキャラクターが好きなのかとか、聞いてほしいんだよなぁ」
と、兄は愚痴っていたのです。なので、
「でも、現金でまきちゃんが欲しい物が買えるなら、それでいいんじゃない?」
と、なんとなく兄の肩を持つ方向に...。
「そんなの、6歳の子が選べる? もったいない使い方されるのもねぇ...」
ぶつぶつ言っている母に、私はさりげなく提案しました。
「それなら、まきちゃんが今一番欲しい物をお兄ちゃんに聞いて、それを買ってあげたら?」
これで解決かな、なんて思った私、ところが...。
「その一番欲しい物が、ものすごく高かったらどうするの? 2万、3万の物なんて買えないよ。うちはカツカツの年金生活なんだから」
私は返す言葉もなく、黙り込んでしまいました。
「ね、現金だったらいくら包めばいいと思う? 5千円は少なすぎる? でも1万円もいる? 1万円くらいあげるのは、小学校中学年からでいいわよね?」
結局母は、物なら明確な金額を誤魔化すことができるから、それを希望していたのです。
でも、両親が少ない年金でなんとか生活していることを知っている私としては、それをケチっているとは思いません...。
「お兄ちゃんにさ、素直に何円くらいでいい? って聞けばいいんじゃない?」
と私は提案しましたが、そこは謎のプライドか、
「そんなこと聞けるわけないでしょ」
の一点張り。
結局1万円を贈ったようですが、後日母からは...。
「1万円送っちゃったから、来年はもっと金額あげなきゃいけないのかしら...」
と、今から来年の誕生日に向けて、悩みは尽きない様子でした。
関連の体験記:勝手に連名で結婚祝いを送り...え? 3万円? 非常識な先輩にモヤモヤ
関連の体験記:旦那に「死んでくれ」と願う友。でも口先だけで離婚しないのは結局「旦那の金」が目当てだからでしょ?
関連の体験記:他界した祖父からのメッセージ!? 今思い出しても不思議な「ある出来事」
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。