性別:女
年齢:51
プロィール:ライターです。毎日の人生を楽しむことが私の基本哲学。仕事・家事へと勢力的に取り組んでいます。
※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。
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私がまだ40代前半の時、初めての孫が生まれました。それはもう、可愛くて可愛くて。3歳のある日まで私が孫を叱ることはありませんでした。しかし、そんな私の振る舞いが、可愛い孫の"危険察知"の妨げに。その時のヒヤリとした経験は今でも強く心に刻まれています。
その出来事がきっかけとなり、今では孫をしっかりと叱ることのできるおばあちゃんに変身しました。
孫が生まれて、私はその愛らしさに夢中になりました。しかし、だんだんと成長していく孫。やはり、その中で良いこと・悪い事を教えなければいけません。
とはいえ、幼い孫を叱るということに消極的だった私。叱るのはママの仕事と決め、孫育てに参加していました。
なので、家の壁紙を剥がされても、「やっちゃった~」と言うだけ。ふすまに落書きした時などは、叱るどころか「上手ですね~」と褒める始末。
そんな私の様子を見た夫に「あなたは溺愛しているね」と指摘されましたが、「またまた~」と、夫の心配を軽口程度に受け流していました。
そんなこんなで3年間が経過したある日、事件が起こりました。
私と娘と孫が日課のお散歩に出かける際、たまには違う場所に行こうと思い、船の見える河口付近まで出かけました。川での不幸な事故を耳にすることがありますので、水には十分注意を払い、孫としっかりと手を握ってのお散歩。
お船おっきいね~、カッコいいね~なんて言いながら、はしゃぐ孫を見て幸せな気分に浸っていました。
すると、孫が急に手を振りほどいて、水辺とは反対の斜面を登りはじめました。続いて私も登ろうとした瞬間、私が足を滑らせて下まで落下。痛みに悶絶しつつ、「ちょっと待って~」と孫に声をかけても、孫は無視して登り続けているのです。
この瞬間私は大慌て。なにせ、この斜面を登り切った先には交通量の多い道路があるのです。「危ない! 止まって!」と、どんなに大きな声を出しても孫はケラケラ笑うだけでやっぱり止まりません。
仕方がないので、娘には斜面の下から孫を追うように伝え、私はちょっと先の階段までダッシュ。挟み撃ち作戦です。斜面を登り切る寸前の孫に声を掛け止まるように言いましたが、やはり孫は止まりません。
普段から、叱ったことがなかったので、危機感を伝えることができていなかったのでしょう。孫は私がどんなに叫んでも、まるで鬼ごっこでもしている時のような楽しそうな様子。そうこうしていると、何とか孫との距離が縮まり、やっとのことで捕まえることができました。
孫がもし車道に出ていたらとか、娘がいなかったら、あるいは娘が来る前に孫が斜面から転げ落ちていたらと、あれこれ想像すると生きた心地がしませんでした。
この出来事で猛省した私。孫と一緒に過ごす時孫を危険から守れるよう、時には厳しい態度を示し、「危険」や「本気」を伝えようと決めました。
それ以来、孫を叱るのは娘の仕事ではなく大人全員の仕事となりました。そう行動してきたことで、今は「ばあば怖いね~」と言われるまでになりました。
本音をいえば、ただただやさしいだけのおばあちゃんでいたい気持ちもあります。ですが、孫が二度とあんな危険な目にあわないために、これからもずっと「孫を守れる強くて優しいばあば」でいたいと思います。
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