「絶妙にいらないもの」を熱いプレゼンと共にプレゼントしてくれる友人。気持ちは嬉しいけど...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:やまと
性別:女
年齢:41
プロフィール:10歳年上の夫と二人暮らしの主婦です。

「絶妙にいらないもの」を熱いプレゼンと共にプレゼントしてくれる友人。気持ちは嬉しいけど... 21.jpg

大学時代の先輩で3歳年上の女性がいます。

彼女は社交的な性格で交友関係が広く、大学を卒業してからもグループで定期的に集まるようなときには必ず顔を出すので、コロナ前までは年に数回会う関係でした。

彼女は会うたびに私を含めみんなに何かをくれるのですが、それはどう見ても不用品。

しかし彼女はとても口がうまく、毎回上手な理由をつけて、不用品をさぞ素晴らしいプレゼントのように渡してくるのです。

例えばあるとき、中古のワンピースをくれたことがありました。

それは、おそらく彼女がいらなくなった、10年以上前に大流行したデザインのワンピース。

それに関する彼女の説明がこうです。

「大人気ブランドだったんだけど、ブランドが製造中止になっちゃって今はもう買えないの。ヴィンテージのデッドストックで超レアなのよ。私なんかよりもあなたに似合うと思うから良かったら着てね!」

確かにお店で買えないのはレアと言えますが...どう見ても時代遅れで年齢的にも合わないし、今さら着るのはかなり恥ずかしいです。

かと言って捨てるのも忍びなく、結局一度も着ないままクローゼットに眠っています。

またあるときは、街中で配っているフリーペーパーを「話題のスポットの最新情報! あなたの会社の近くも載っているから知りたいかなと思って」と言って渡してきたことがありました。

当時オープンしたばかりの施設の特集がされていて、確かに話題のスポットの最新情報なのは間違いではありません。

しかし、自分が読み終わった無料のフリーペーパーをそこまでもったいつけなくても...と思ってしまいました。

別のときには、分厚いハードカバーの本を3冊も渡された時もありました。

国際政治や外国の経済の専門書、かなりマニアックな内容で手軽には読めなさそうな本です。

持って帰るのも重いし、おそらく読まないのでどうしようかと思っていたら、すかさず彼女が言いました。

「この本ね、この間大学教授の集まる会合でいただいたの。教授のお墨付き! あなたって意識高くて大学時代からいろんなニュースに詳しかったから興味あるかなって思うの」

ニコニコしながら言われたら断りづらいですよね...。

後日、彼女から「あの本読んだ? 読んだら感想聞かせてね!」とメールが来ましたが、もしや私の感想を自分の感想として教授に話すのか!? と思ってしまいました。

会うたびに何かをくれようとする心遣いはとてもうれしかったし、いらなくなった物をすぐ捨てるのではなく有効活用しようとするのも素晴らしいと思います。

ただ、モノは言いようとばかりにもっともらしい理由を付けるのはどうかと思います。

「私は使わないけれど捨てるのはもったいないから良かったら使ってね」

そう素直に言ってくれたほうが、もらう側としても気持ちよく受け取れたのにな...と思ってしまいました。

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