<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ラズベリージャム
性別:女
年齢:52
プロフィール:愛ネコ2匹と暮らし日々癒されています。50代にして再就職! 人生これからのアラフィフです。
母80歳、私52歳、実弟50歳、父が創業した家族経営の小さなお店を家族で営んでいます。
2021年11月のある日、実家で母と雑談をしていました。
両親共に高齢になったので、できるだけ話をするようにしています。
最初はたわいのない話をして和気あいあいとしていたのですが、突然、実弟の話になりました。
実弟はどちらかというと子どもっぽく少し心配をかけるタイプです。
両親は弟がしっかりしていないことにいつもハラハラしていました。
そんなときの母の言葉が、いつも私をモヤモヤさせます。
「お父さんは立派に家を建てて商売も繁盛させた。なのにあの子は」
母は弟のことを話すとき、必ずといっていいほど、父と比較して弟をけなすのです。
イヤイヤお母さん、彼が今二人を養っているんだよ? と最初はなだめているのですが、母はだんだんとヒートアップしてきます。
弟はのんびりしたタイプで、商売をしている我が家の跡取りとしては頼りない、それは認めます。
でも、仕事はきっちりとこなし、毎日頑張っているのを知っています。
弟とは逆に、父は若い頃からバリバリ商売をしていた人。
店舗を3軒建てたことが自慢です。
両親の気持ちも分かるのですが、それは過去の栄光なんです。
ここ数年の経営破綻によって、蓋を開けてみるとうちは火の車状態です。
父が購入した土地は小さくて利用価値が低いところばかり。
実際に今、父が過去に買った土地は、税制的に見ればお荷物状態なんですよね。
空き地は手入れにお金がかかり、不動産の価値に見合わない出費が多いです。
不動の資産ではなく負になる資産です。
手放してほしいのですが、両親はそれはしたくないと言い張るのです。
維持費や税金を工面するにも一苦労で、すべて私と弟が負担している現状、分かっているのかな?
「私たち努力して商売を続けているのに何を言ってるの? 昔と今では時代が違うし、コロナで維持するのも大変なの。私たち兄弟が面倒みて、維持費を支払っているのに何を言ってるの?」
高齢の母に優しくしたいのに、ついつい厳しくいってしまいます。
両親にしてみれば、高齢になって豊かじゃないことにいら立ちを持っているのでしょう。
気持ちはすごく分かります。
だって、二人とも一生懸命働いてきたのですから。
だけど、それはもう過去の栄光になっちゃったんだよ。
私たちも老後を豊かにしてあげたくて頑張っているんだよ、お母さん...。
気分が落ち込むと私たちを父と比較する母に、いつもモヤモヤしています。
過去の栄光にすがるのはそろそろやめて欲しい、せめて子どもたちを貶すのはやめて欲しい...。
誰かを責めることで解決することなんてないのですから。
高齢の両親には理解してもらうのは、難しいのかなと落ち込みます。
関連の体験記:訪問介護を拒否して、気軽に私を呼びつける父。「お前に迷惑はかけない!」って言ったよね!?
関連の体験記:母と仲が悪くはないのだけれど...自分が子育てをしてわかった「母への違和感の正体」
関連の体験記:妻を指さし「こんな人になってしまうぞ」。パティシエが夢の息子の進路に「最悪の口出し」をした両親に怒りが...
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。