<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女
年齢:45
プロフィール:今年で結婚15年目。郊外の住宅街に住む主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
30代の半ば頃、急に「おばちゃん」呼ばわりされるようになった時期がありました。
最初に「おばちゃん」と言ってきたのは、近所に住む男性(当時70代後半くらい)です。
一人で道を歩いていたら、ごみ集積場をカラスが荒らしたらしく生ごみが散乱していました。
ごみ集積場の前のお宅に住むその男性が、捨ててあった大きなごみ袋を開けて片付けていました。
我が家は別のごみ集積場を使っています。
しかし、道具も使わず大量の生ごみを片付けているのを素通りしたくなかったので、家に戻って箒と塵取りを持ってきて一緒に掃除。
すると男性は「おばちゃん、汚いからいいよ」と...。
誰にでもそうなのかなと思っていましたが、近所の同年輩の主婦に「そこの家の人におばちゃんって言われちゃったよ」と愚痴ると、「私は言われたことないよ」と返されて撃沈しました。
その後も「おばちゃん」と呼ばれることは続きました。
ある日、駅の階段を登り切って下を見ると、大きな荷物を持った女性(80代後半くらい)が階段の手前でため息をついているのが見えました。
そこで下まで降りて「エレベーターないと大変ですね。上までお持ちしましょうか」と声をかけてみました。
荷物を持って、上まで一緒に登り切った後、その女性は「おばちゃん、ありがとね」と、にっこり。
内心、「また、おばちゃんって言われちゃった」と、がっくりきました。
もっとショックだったこともあります。
当時1歳の子どもと一緒に公園に行ったら、女性(80代後半くらい)が「あら、可愛いわねぇ」と気さくに話しかけてきました。
そして「お婆ちゃんなの?」と衝撃の一言。
当時の私は36歳ですから、ちょっとショックで「えっ」と絶句してしまいました。
年配の女性は私の反応を見て「あぁ、ごめんなさい。ママなのね」と謝ってきました。
聞き間違いかもと心の中で淡い期待をしていたので、とどめを刺されたような気分に。
それでも若いママが多い地域なので仕方ないと思いつつ、結構イライラしてしまいました。
何でだろうと真剣に考えると、「おばちゃん」と呼ばれたときはいつも濃い紫色の服を着ていたのに気付きました。
若い頃から好きな色でしたが、もう着ないことにしました。
そのとき気づいたのですが、髪型や眼鏡にも老けて見える要素があったんです。
当時、子どもが小さくて美容院に行けなかったので、髪は伸ばし放題。
ヘアゴムで縛ってはいたのですが似合っていませんでした。
また、もともと顔立ちが薄いためフレームは細い眼鏡の方がしっくりくるのですが、その頃かけていた眼鏡は極太フレーム。
子どもが眼鏡を掴んで2個も壊してしまったので、壊されないように選んだものですが、眼鏡の印象に顔が負けているのは自分でも分かっていました。
眼鏡はしばらくそのままでしたが、とりあえず美容院に行って濃い紫の服を着ないようにしたら、「おばちゃん」と呼びかけられることはなくなりました。
しかし、今でも思い出すと「おばちゃん? せめて、おばさんって言って欲しかった」と腹が立ってしまいます。
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