<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女
年齢:45
プロフィール:今年で結婚15年目。郊外の住宅街に住む主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
2021年11月の出来事です。
その日、同い年の夫は出張中で家には私と子ども(10歳)しかいませんでした。
夜になって2階にある子ども部屋に子どもを寝かせ、私は廊下をはさんだ隣の部屋で就寝しました。
私の寝室は歩道沿いにある駐車場に面した部屋の真上です。
部屋の奥には窓があり、静かなときは歩道を歩く人の話し声が少し聞こえるので、私はいつも窓に足を向けて布団を敷いています。
そして、自分のあごに乗っている掛け布団も見えないくらい真っ暗にして寝ていました。
どのくらい眠ったでしょうか。
窓の方角から激しい雨音と男性(年齢不詳)の声がして目が覚めました。
女性を口説いているような、小さい子どもに話しかけているような甘ったるい感じの声です。
しばらく夢うつつで「雨か...」「気持ち悪いしゃべり方だなぁ...道を歩いている人かな」とぼんやり考えていました。
けれども道にいるにしては妙に声が近いし、数分前から移動していないことに気付き「まさか、家の中にいる?」とゾッとし、一気に眠気が吹き飛びました。
真っ暗で見えないけれど、声が近いので寝ている部屋の中にその男性がいる可能性もあります。
恐怖で心臓がバクバクいっているのが分かりましたが、部屋の中にいるなら起きたと気付かれない方がいい、と思って動かずに横たわっていました。
息が荒くならないように気を付けながら部屋の匂いを必死に嗅ぎ、たまに聞こえる声に耳を澄ませることしばし。
いつもと違う匂いもしないし、雨音が激しいことを差し引いても話の内容が聞き取れないので、同じ部屋にはいないと分かりました。
声は少し下、1階の真下の部屋あたりから聞こえるようです。
「押し入れにある夫の木刀を持って見に行くか...いや、奪われた場合、下手したら木刀で殴られて死ぬかも」
「通報する? でも、家の中にいない可能性もあるし、もしいたら音で通報したことがバレて警察が来る前に襲われるかも」
必死に考えて、とりあえず噴射力がすごい殺虫剤のスプレーを構えながら1階に降りました。
男性が家にいて私に気付いて逃走する場合、逃げ道をふさぐ形で鉢合わせしたら危険です。
そこですぐに声の方角の部屋に行かず玄関から遠い洗面所から見て回り、家の中にはいないのを確認しました。
「では外にいる? 家のすぐ前?」
気になって椅子に乗って明り取りの窓からこっそり外を覗くと、歩道と家の間にある我が家の屋根付きの駐車場に犬と男性の姿が。
犬の散歩をしていた人が雨宿りしていただけでした。
時計を見るとまだ5時台です。
こんな早朝に他人の敷地内で気持ちの悪い声を出すなと本当に頭にきました。
おそらく激しい雨に犬が怯えないように声をかけていたのでしょう。
歩道に沿って屋根があるので、急に雨が降ったときに雨宿りしていく人はこれまでにもいました。
中には雨宿りしながら携帯電話でずっとしゃべっている人や、連れの人と「もーヤダー、濡れっちゃったー」と大声で会話するなどうるさい人も。
困ったときはお互い様ですが、特に早朝や夜は静かにしてくれない人には怒りを感じてしまいます。
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