<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:44
プロフィール:夫(47歳)、娘(18歳)、息子(13歳)と愛犬ポメラニアン(6歳)と暮らし、癖のある義理の家族に振り回されている兼業主婦。
緊急事態宣言が解除され、先日久しぶりにママ友(45歳)と夕飯を食べに出かけたときのことです。
お店は1階から8階まで飲食店が入っているビルの7階にあり、1階からエレベーターに乗りお店まで行きました。
エレベーターは8人乗りで、1階から私たちの他にちゃらちゃらした20~30代前半ぐらいの男性4人も一緒に乗りました。
彼らは、一応マスクは着用していましたが、エレベーターの中で大きな声で話しながらふざけだしたのです。
いくらコロナが大分落ち着いたとはいえ、エレベーターという密室で騒がれたため、私とママ友はエレベーターの隅に移動しました。
エレベーターが動き出すと一人の男性が私の横にぴったりとくっついてきて、もう一人の男性が私とママ友の前に立ちはだかり、私たちは満員電車のように身動きが取れない状態となりました。
さらに男性の一人が全階のボタンを押し「あ、間違えちゃった!(笑)」と...。
ふざけ過ぎていると思いましたが、男性たちはみな体も大きいし少し怖かったので、仕方なく私たちは黙っていました。
エレベーターが各階ごとに停まる度、彼らはゲラゲラ笑い、大声でふざけあっていましたが、やっと6階で降りていきました。
そのときです。
私の横に立っていた男性が降り際に私に向かって「ありがとね~」と...。
私はなぜ彼が「ありがとね~」と言ったのか全く訳が分かりませんでした。
ママ友と「騒いだことを謝るなら分かるけど、何か変よね。からかわれたのかな」と話しながら、私達も8階のお店に着きました。
私は席に着き携帯を取り出そうとバッグの中を見て、財布がないことに気付いたのです。
パニックになりながらも記憶をたどっていくと、1階でエレベーターを待っているとき、お店で使えるクーポン券を財布から出したので失くしたのはエレベーターの中!?
そう思った途端「ありがとね~」と言った男性の顔が頭に浮かびました。
ハッとして目の前のママ友の顔を見ると、ママ友も同じことを思っていたのでしょう。
二人同時に「あの男に盗まれたんだ」と小さく叫んでしまいました。
お店の人に理由を話し、一度交番に行き事情を話しましたが、警察官の話では、スリは現行犯もしくは証拠がないと逮捕ができないと言われました。
エレベーターの防犯カメラに財布を盗んでいるのが映っていないと逮捕はできないし、任意で事情を聞くこともできないと言われました。
とりあえず被害届を出し、後日警察で防犯カメラをチェックして連絡をもらうことにし、お店に戻りました。
後日、警察から防犯カメラでは財布をすられたかの確認はできなかったが、現金のみ抜き取られた財布が、男たちが降りた6階の店舗のトイレのごみ箱で見つかったと連絡が来ました。
今でもあの男の顔と「ありがとね~」と言った声は、はっきり覚えていますが、どうすることもできず悔しさだけが残っています。
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