<この体験記を書いた人>
ペンネーム:夏子
性別:女
年齢:45
プロフィール:今年で結婚15年目。郊外の住宅街に住む主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。
妊娠を機に仕事を辞め、専業主婦になって5年以上たった2016年頃、私はパートに出ることにしました。
子ども(当時5歳)が幼稚園に慣れてきて時間ができたので、学費を貯めようと思ったのです。
ブランクが長く年齢も40歳だったのでなかなか仕事は見つかりませんでしたが、従業員数50人程度の会社で事務補助のパートとして採用していただけました。
仕事は各部署を回って書類を借りてきて、記載項目に抜けがないか社員にチェックをもらい、所定の場所にしまうという単純な内容です。
初日は先輩パートのAさん(20代半ばくらい)が「この書類はこの会議室のカウンターに置きます」などと2階建ての社内を一緒に回って教えてくれました。
しかし初日の終了間際のことです。
ベテラン社員のBさん(50代後半くらい)に話しかけられました。
「(仕事のことは)だいたい分かった? この書類を置いてきて欲しいけど、場所分かる?」
「はい。会議室のカウンターですよね」
返事をすると、Bさんはけげんな顔をして言いました。
「違うよ。会議室の棚のところよ」
会議室に棚はたくさんあり、どの棚か分かりません。
「忘れたの? 仕方ないなぁ...もう一回教えてあげるわよ」
Bさんが連れて行ってくれたのは、Aさんに「カウンター」と聞いていた場所でした...。
その会社では、新しい社員とベテラン社員で場所の呼び方が違うようで、その後も似たようなことがあり困惑してしまいました。
しかも1週間くらいすると、人によって違うのは場所の呼び方だけではないということがだんだん分かってきたのです。
まだ入って間もない頃のことです。
パートなので社員より1時間遅く出社すると、部屋のあちこちにある箱に書類が積まれ、私のデスクや椅子の上にも書類が山になっていたことがありました。
明らかに「お取込み中」な雰囲気でした。
「ごめん! 今忙しくて指示できない。あと1分くらいでこの書類終わるの! ちょっとそこで立ってて」
いつも私に指示を出す上司(50代後半くらい)は、書類から顔を上げる余裕もない様子。
しょうがないので上司が「そこ」と指さした隅っこに立った数秒後です。
「この忙しいときに、何もしないで立ってるとかやめてよ!」
ベテラン社員Cさん(50代後半くらい)に注意されてしまいました。
同じ狭い部屋にいたので、上司に1分立っていてと言われたのを知っているはずですが...。
他にも先輩パートDさん(30代半ばくらい)にこう言われたことがあります。
「締め日が近くチェックが間に合わないので、使用中の書類も借りてきた方がいいですよ」
そうアドバイスされ、実際に借りてきたら...。
「声かけたとしても使用中の書類を借りるなんてありえない」
前述のBさんに厳重注意されたことも。
こんな風に、誰かの指示に従うと別の人に怒られるといったことが何度もありとても戸惑いました。
狭い部屋なので自分の指示のせいで私が怒られているのは知っているはずですが、一度もフォローしてもらえず「ひょっとして嫌われてる?」と悩みました。
私は長く頑張るつもりでしたが、あまりに理不尽なことが多く結局3カ月ほどで退職してしまいました。
当時は「すみません」と謝って特に言い訳しませんでしたが、辞めて数年たった今にして思うと「〇さんにそう言われたので」と少しは主張した方が良かったのかなとも思います。
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