<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。
2021年の春、スーパーに出荷する冷蔵品の仕分けのアルバイトに行きました。
週1回で2カ月ほど通ったのですが、そこにいた30代の女性社員Aさんとのことです。
派遣会社を通して決まったアルバイトで、初日には派遣会社の担当さんが来て基本の作業を教えてくれました。
派遣会社の人って、ここまでするんだと驚いたものですが、バイト先の会社では人手不足で教える人員を用意できないからというのが理由とのことでした。
そして、10分ほど派遣会社の担当さんと一緒にハンディー(バーコードリーダー)を使って作業をした後、あっさりと独り立ちです。
二段から三段に仕切られた台車に乗っている冷蔵品を、店舗ごとに設けられている棚に配って歩きます。
ハンディーに表示された店舗名と商品を確認して、棚に置いてあるカゴに入れたり乗っけたり。
作業自体は単純なのですが、始めてみると疑問がたくさん出てきます。
でも、同じエリアに社員がいても、ヘッドホン形のインカムを付けているので話しかけにくいうえに、迷惑な顔さえされてしまう有様。
そして、ちょっと心が萎んだ頃に現れたのが、問題の女性社員Aさんです。
ある日、チーズ類の仕分けを終えて台車を引きながら戻ってきた私に、Aさんは眉間に皺を寄せて言い放ちました。
「乳製品先にやってよね!」
へっ!? 咄嗟に言葉が出ません。
キョトンとしている私にイラっとしたのか、Aさんは同じセリフを浴びせます。
チーズは乳製品ではないの...? 困っていると、やっとAさんは自分の言い間違いに気付いた様子でしたが、それを認める訳にはいかなかったのでしょう。
「ヨーグルトを優先にして!」
さらに大きな声で言い放って去って行きました。
そんな調子で怒りながら私を指導するAさん。
立場上「はい」「はい」と答えて我慢していたのですが、Aさんの態度はエスカレートするばかりでした。
仕舞には初めて聞く事なのに「誰かに教わってるんでしょ? 何回言えば分かるの!?」と想像で一方的に怒られてしまいました。
さすがに(コノヤロー!)と思いつつ、黙って聞いているのは大変な努力でした。
言うだけ言って、ずんずんと自分の台車の元に帰るAさんを見送って、怒りを消化しながら作業を続けたのですが、その矢先のことでした。
目の前で彼女が牛乳パックの入ったカゴを台車から落としてしまい、パックの角がベッコリ凹んでしまったのです。
あぁ~あ、やっちゃった。
私がやったのなら大騒ぎだろうにねぇ。
そう思いながら見ていると、咄嗟に顔を上げた彼女と目が合ってしまいました。
急いで目をそらしたのですが、きっと堪えられない喜びで目が笑っていたと思います。
私に見られたと知って強気な態度も吹っ飛び、呆然としたような強張った顔のAさん。
その表情に、意地が悪いですがさらに喜びが増してしまいました。
関連の体験記:「子ども、風邪ひかせないでね」毎日の電話をそう締めくくる義母。ある日、つい言い返したら...⁉
関連の体験記:もう我慢できない!「できちゃった婚」の私を快く思わない義両親の矛先が、ついに小6の長女に...
関連の体験記:それって僻みでは...?面倒見の良かった先輩の態度が急変、挨拶もしてくれなくなった理由
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。