<この体験記を書いた人>
ペンネーム:せみ
性別:女
年齢:44
プロフィール:44歳の夫と中学2年生の娘と暮らすパート主婦。
44歳のパートで働く主婦です。
最近ニュースを見ていたところ、「ぶつかりおじさん」や「体当たりおじさん」というような呼び名の迷惑なおじさんの存在が紹介されていました。
駅などの人の多い場所で、女性に対してわざとぶつかってくる男性が頻繁に出没しているとのことです。
自宅でそのニュースを見ていた私は、「いるいる! こういう人!」とつい叫んでしまいました。
私も以前、職場などでそういう人に出会ったことがあったからです。
その男性とは、お互いに職場でたまに見かける程度の関係で、部署や担当の職務も全く違いますし、直接仕事上でやり取りをすることもありません。
その男性は少しがっちりした体形の人で、年齢はわかりませんが、私より目上の立場であることは確かです。
仕事に入ったばかりの頃は、顔を合わせると「おはようございます」などのあいさつを交わす程度の間柄でした。
しかし、仕事に入ってからしばらくたち、だんだんと状況が変わってきたのです。
私が歩いているときや、何か作業をしているときに、やたらとその男性とぶつかることが多くなってきました。
口喧嘩をするなどの「ぶつかる」ではなく、物理的に「ぶつかる」のです。
例えば、私が歩いている時に相手の男性が正面から歩いてきて、どしんと肩と肩がぶつかります。
しかも、私が中央より端を歩いていて、向こうが真ん中よりこちらよりにはみ出して勢いよくぶつかってきたのに、謝られるどころか、「痛てえ」と低い声で言われ、相手はそのまま歩き去っていきます。
最初は、自分が悪かったのかも知れないと思い「すみません」と2~3度謝りました。
しかし、何度もぶつかられるのでさすがに「なんだかおかしいな」と感じ、その人が近づいてきた時点でそっと移動して作業する部屋を変えたり、ぶつかられない位置を保つようにしたのです。
しばらくは、職場を普通に歩いているだけでも緊張し、その人が見えたら身構えるの繰り返しでした。
だんだんよけるのにも慣れていき、平気になっていきました。
もともとそんなに頻繁に出会う人でもないので、そんなにしょっちゅう気を張らなくていいからかもしれません。
その後、相手は私にぶつかりにくくなったためか、私には寄ってこなくなったのですが、心に刻まれた嫌な思いは今も消えません。
駅に出没する「体当たりおじさん」もそうですが、弱い立場の人間や、文句を言えなそうな人間に、偶然を装いながら八つ当たりする人が世の中に増えているのかなと感じます。
悲しい気分です。
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