「近所の目があるから...」の一言がグサリ。夫婦仲の悪化、DV、両親との確執...友人の波乱万丈な人生

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ボーダーズ
性別:女
年齢:40代
プロフィール:夫と溺愛ねこさんと3人でゆるりと生活中の主婦です。

「近所の目があるから...」の一言がグサリ。夫婦仲の悪化、DV、両親との確執...友人の波乱万丈な人生 6.jpg

大人になってから知り合った同年代の友人は、旦那さんと娘1人の3人家族。

私の人生と大きく違う彼女の生活は、刺激的でときには羨ましく映ることもありました。

旦那さんは転職を繰り返し、友人は家計を助けるためにパートに出る毎日。

もともと専業主婦でしたが、働かなければならなくなったことに不満は全くなかったそうです。

子どもの塾の費用や進学資金にいつもハラハラしているようでしたが、いつも明るく笑顔でした。

家族で外出したときのことを話し、旦那さんの実家や自分の実家への気遣いを忘れないでいる友人のことを、私は素敵だなと感じていました。

私も何かしてあげたくて、父の日、母の日、正月、お盆など仕事や育児の間に、お花やお菓子などを届けていました。

そうして付き合いが深くなっていったのですが、ある日、友人は思いもよらないことを打ち明けてきました。

実は旦那さんと上手くいっておらず、実家へもそれぞれ単独で訪問。

子どもがいないときは会話はなし、家庭内別居状態ですが、下の子どもが高校入学までは我慢しようと思っていること。

さらに別居に向けて正社員で働けるところを探しているというのです...。

離婚をしたら友人が家を出る形になるというので、私は住まいを心配しましたが、一人っ子の友人は「実家にしばらく身を寄せて考えるから大丈夫!」と言っていました。

友人はそう言いながらも、塾への送迎、自分の転職、資格取得の勉強など忙しくしていました。

そんなとき、突然、泣きながら電話がきたのです。

「実父が実母に手をあげているところにちょうど出くわした」

聞いたときは驚きました。

その後、友人が実母に聞くと、ときどき暴力をふるわれていたことを告白されたそうで、友人は「母を守りたい」と話していました。

友人は市役所の無料相談などに何度も出かけ、実父が認知症であることが分かって入院処置となるまで、大変な時間を過ごしていました。

お母様を守れた友人はほっとした様子で、私も安心しました。

このような重大なことも旦那さんに相談できずにいた友人。

報告だけはと入院させたことは伝えたそうですが「ふ~ん」と他人事。

子どもの送迎なども手伝ってもらえず、平日は飲みに行き、休日には釣りやゴルフと自分のためだけに時間を使っていたそうです。

無関心な旦那さんとますます話をしなくなった友人は、ついに旦那さんから「別れよう」と言われてしまったそうです。

いつかはそうしようと思っていた友人も驚いたようでした。

ただ、資格が取得できた直後だったことから、勢い任せで離婚に応じると、「いつ出ていくんだ?」と毎日言われたそうです。

友人は、とりあえず実家で過ごさせてもらおうと、お母様の所へ話に行きました。

すると、思いもよらない展開になったのです。

別居のためにしばらく家においてほしいと頼むと「近所の人の目もあるから、戻ってくるのはやめてほしい」と言われてしまったそうです。

アパートを借りることなど考えていなかった友人は慌てていました。

数週間も? 数日も? だめ?

お父様の暴力から救ってくれた娘が今度は助けを求めてるのに、近所の目のほうが大切?

私は両親と折り合いが悪く絶縁状態です。

頼らない代わりに頼らないで、心配しないで、私も心配しないから。

この関係が10年続いていますが、気が楽な反面、やはり淋しく思うこともありました。

友人の家族を思う優しい気持ちに羨ましさも感じていたので「近所の目があるから...」というお母様の言葉、私にもグサリと刺さってしまいました。 

なんとか荷物だけ預かってもらえることになり、友人は荷物を少しずつ運んで、本人は車中泊やパート先で夜勤のシフトに入ったり、知人の家を転々として過ごしています。

早く正社員の仕事について、アパートを借りて娘さんと住みたいと語る前向きな友人を、応援したいと思う毎日です。

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