「夫と同じお墓には入りたくない」私が永代供養の合葬墓を検討するようになった訳/chii

別居中の夫が孤独死して、早いもので一年たちました。

去年の今頃、警察からの連絡で夫の死を知り、警察署に向かった日のことは忘れることはできません。

【前回】自立した子どもの「近くに住みたい」と願うのは独りよがり? 老後の夢が音を立てて崩れていく

「夫と同じお墓には入りたくない」私が永代供養の合葬墓を検討するようになった訳/chii pixta_87993572_S.jpg

変わり果てた夫とは面会しませんでした。

それで正解だったと思っています。

本当に大変な一年でしたが、その中で私の気持ちにも変化がありました。

それは墓じまいについてです。

以前から、夫と同じお墓には入りたくないと思っていて、自分は海に散骨か、樹木葬にするかぼんやりと考えていたのです。

そして夫の両親が眠っているお墓は、墓じまいをするつもりでいました。

東京で暮らす子どもたちに、将来、迷惑をかけたくなかったからです。

夫の遺骨はしばらくの間、市役所に保管されていて、一時は無縁仏にしてしまえーなんて思ったことも。

でも子どもたちがそれを許さず、結局は先祖代々のお墓に納骨することにしたのです。

それが、今年3月のこと。

その手続き中、市営墓地に合葬墓ができたことを知りました。

墓じまいをしたら合同で埋葬し、永代供養してもらえる制度です。

夫と同じお墓には入りたくなかったけれど、その他大勢の方と一緒ならいいかも?ととっさに思いました。

費用も、市営なのでそんなに高くないようです。

そして、あと10年くらい?私がしっかりしているうちは、墓守をしようと決めました。

現在住んでいるワンルームマンションから車で10分ほどの所に市営墓地があります。

さんざんな目にあった結婚生活でしたが、近くに夫や夫の両親が眠っていると思うと、なぜかホッとする自分がいます。

お盆には、息子とお墓参りに行ってきました。

今後も一年に何回かは手をあわせに行きたいと思っています。

そして10年後、私が75歳になった時に墓じまいを考えています。

夫、夫の両親、次女のお骨を粉骨し、合葬墓に埋葬したいと思っています。

申し込み者は、生前予約ができるようなので、自分の分も予約しようと思っています。

私の心の変化があったのは、次女のお骨を見てからです。

夫を納骨する時に、次女のお骨を28年ぶりに見たのですが、真っ白できれいなお骨でした。

生きていれば28歳になっていた次女は、生まれてすぐに亡くなりました。

長い間、お墓参りに行けなかった私。

次女には寂しい思いをたくさんさせてしまったと反省し、次女と一緒のお墓に入りたいと思ったのです。

墓じまいをし、その他大勢の方と一緒の合葬墓でも、次女と一緒に眠りたい。

そう考えるようになりました。

私がいなくなっても、「俺が墓守をする」と、息子は言ってくれています。

だけど、永遠は無理だって思うし、将来的なことを考えたら、合葬墓が一番だと思っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、10年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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