別居中の夫が孤独死して、早いもので一年たちました。
去年の今頃、警察からの連絡で夫の死を知り、警察署に向かった日のことは忘れることはできません。
【前回】自立した子どもの「近くに住みたい」と願うのは独りよがり? 老後の夢が音を立てて崩れていく

変わり果てた夫とは面会しませんでした。
それで正解だったと思っています。
本当に大変な一年でしたが、その中で私の気持ちにも変化がありました。
それは墓じまいについてです。
以前から、夫と同じお墓には入りたくないと思っていて、自分は海に散骨か、樹木葬にするかぼんやりと考えていたのです。
そして夫の両親が眠っているお墓は、墓じまいをするつもりでいました。
東京で暮らす子どもたちに、将来、迷惑をかけたくなかったからです。
夫の遺骨はしばらくの間、市役所に保管されていて、一時は無縁仏にしてしまえーなんて思ったことも。
でも子どもたちがそれを許さず、結局は先祖代々のお墓に納骨することにしたのです。
それが、今年3月のこと。
その手続き中、市営墓地に合葬墓ができたことを知りました。
墓じまいをしたら合同で埋葬し、永代供養してもらえる制度です。
夫と同じお墓には入りたくなかったけれど、その他大勢の方と一緒ならいいかも?ととっさに思いました。
費用も、市営なのでそんなに高くないようです。
そして、あと10年くらい?私がしっかりしているうちは、墓守をしようと決めました。
現在住んでいるワンルームマンションから車で10分ほどの所に市営墓地があります。
さんざんな目にあった結婚生活でしたが、近くに夫や夫の両親が眠っていると思うと、なぜかホッとする自分がいます。
お盆には、息子とお墓参りに行ってきました。
今後も一年に何回かは手をあわせに行きたいと思っています。
そして10年後、私が75歳になった時に墓じまいを考えています。
夫、夫の両親、次女のお骨を粉骨し、合葬墓に埋葬したいと思っています。
申し込み者は、生前予約ができるようなので、自分の分も予約しようと思っています。
私の心の変化があったのは、次女のお骨を見てからです。
夫を納骨する時に、次女のお骨を28年ぶりに見たのですが、真っ白できれいなお骨でした。
生きていれば28歳になっていた次女は、生まれてすぐに亡くなりました。
長い間、お墓参りに行けなかった私。
次女には寂しい思いをたくさんさせてしまったと反省し、次女と一緒のお墓に入りたいと思ったのです。
墓じまいをし、その他大勢の方と一緒の合葬墓でも、次女と一緒に眠りたい。
そう考えるようになりました。
私がいなくなっても、「俺が墓守をする」と、息子は言ってくれています。
だけど、永遠は無理だって思うし、将来的なことを考えたら、合葬墓が一番だと思っています。
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