家事は全部「同居の親任せ」! 親依存から抜け出せない妻が、夫に突きつけられた「ある選択」/かづ

アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。

【前回】「あいつには世話になってる感謝がない」妻の両親と同居することになった夫の苦悩の日々

家事は全部「同居の親任せ」! 親依存から抜け出せない妻が、夫に突きつけられた「ある選択」/かづ pixta_76248958_S.jpg

結婚するにあたって両親との同居を条件にした典子。

夫はそれを承諾し同居を始めるも、典子は「妻の実家に世話になっているという態度が夫に見られない」と言う。

しかも、典子自身は家事の全てを母親任せにしているのに、夫に対して「朝、会社に行く前に布団を押し入れに片付けて行かへんねん!」と憤っている。

典子の親の要求もたいがいな事だったが、親だけでなく典子自身もご主人に文句があると言うので聞いてみると呆れるやら腹立たしいやらで、思わず口について出てしまった。

「それはあんたがしぃや! あんた一日なんにもしてへんのやろ?」

一日中何にもしないで上げ膳据え膳のくせして、何を言ってんだか。

典子の愚痴はさすがに予想の斜め上だった。

しかし典子にも理由があるらしく、それを聞いて更に驚くことになる。

「ご主人が会社に行ってから、あんたが布団を片付けたらええ話とちゃうん?」

何度も言うようだが、典子は一日家事もなんにもしていないのだ。

「それやのに、なんで布団の片づけまでご主人にさせようとするかな?」

「だって、私がもし妊娠したら重い物持ったらあかんやん」

「でもまだ妊娠してないんやろ?」

「妊娠してない今から習慣になってないと、私が妊娠した途端すぐに毎日の日課にはならへんやん? 今から癖付けとかんと!」

「癖付けとかんとって...。家に一日なんにもしてへん嫁がおんのに?」

「それが誠意やん!」

まだ若い10代や20代ならまだしも、四十目前になって「何かおかしい事でも言いましたか?」とでも言いたげに話す典子。

「そもそも結婚したら親から自立して、独立した家庭を持つようにって事で会社近くのマンションに住もうってご主人は言うたんやろ? それをあんたやあんたの親が同居が条件やと言いだしたり、生活費や家賃が無料で、家事の出来んあんたの代わりに母親が全部やってくれるって言うのを、あんたがご主人にごり押しして納得させたんやろ? そやのに結婚した途端、ご主人可哀想やで。それもまだ妊娠してへん嫁が何にもせんで家におるのに」

言い方は悪いが、こいつのどこが良かったんだかご主人に聞いてみたい。

典子にしてみれば、私が「それはご主人舐めとるな!」と言ってくれると思っていたのだろう。

ところがどっこい。

その頃の私は姑からの散々たる嫁いびりが終わったと思ったら認知症になって介護に突入で、むしろ典子に対して「なに舐めてんだよ」と言いたいくらいだ。

典子は想像通りの答えが私から返ってこなかったので少し気を悪くしたようで、その時はそれで電話が切れた。

だがしかし、その翌々月には典子は声色明るく「妊娠してん!」と電話をかけてきた。

とりあえずおめでたい事はおめでたい。

典子はご主人が犬の散歩に行くようになった事や、布団の上げ下ろしをしてから出勤して行く事を語り、それはそれはイキイキと喋った。

まぁ、夫婦の仲は人それぞれなんで、典子のご主人がそれでいいなら、他人が口を出す事は無い。

典子はご主人の躾が出来たと、気を良くして電話を切った。

それから数か月後、再び典子から電話が掛かってきた。

そろそろ安定期に入った頃かと思い、妊婦生活はどんな感じかと聞いた。

てっきり今度こそ楽し気な話が聞けると思っていたが、典子は電話口で泣き出した。

妊娠すると情緒不安定になりがちだと聞くので、典子もその手の事かと思ったら違った。

なんと離婚したと言うのだ。

「えっ!! なんで!? 今から子どもが出来るのに!?」

典子のご主人は妊娠が分かってからしばらくは典子の言ってたように躾が行き届いたかのように生活していたが、ある日別居したいと言ったらしい。

もちろんそれは典子と二人で親との同居を解消したいとの事だが、当然のごとくそれを典子も親も納得するはずがない。

ましてやこれから子どもが生まれようとするのに、尚更典子も両親も受け入れない。

怒り狂った典子の父親がご主人を怒鳴り散らし、追い出してしまった。

ご主人はなんとか典子に家を出るように説得するが、いかんせん今までずっと家事も何もせずにだらだらと過ごしてきた典子が身重の体で家を出るなんてことを言うはずがない。

毎日のように典子は父親から一日も早く別れてしまえと言われ続け、同時に家を出てこないなら離婚だとご主人に言われ、結局離婚を選んだと言う。

親が子どもを延々と支配下に置こうとする話は聞くが、典子自身も親への依存から抜け出せなかったのだろう。

私が典子の味方にならないことがようやく分かったのか、典子からはこれを最後に電話が掛かって来なくなった。

しばらく私の中にモヤモヤが残った。

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かづ

​ブログ「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」の管理人で、Ameba公式トップブロガー。 基本専業主婦の50代。子育てが終わり、夫と2ニャンと暮らしている結婚38年目です。 一人っ子の夫と結婚し、舅姑の理想の嫁でなかった私の結婚生活においての戦いを思い出しながら書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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