離婚に応じてもらえないまま10年間の別居生活。私が背負った夫という重い十字架/chii

モラハラDV夫の元から逃げて10年目の60代シングルです。

ちなみに離婚は成立しておらず、熟年別居中です。

【前回】車のクラクションで思い出す...夫のDVで一家離散した我が家にも「幸せな時間」があったこと

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モラハラDV夫の元を飛び出して、10年目に入りました。

離婚には応じてもらえず未だに別居のままです。

慰謝料も養育費も、もちろん婚姻生活費ももらえず、一人で頑張ってきました。

一緒に家を出た息子は大学院一年生。

ようやく内定をもらい、来年には夢であったエンジニアになります。

18歳で追い出されるような形で家を出た娘は、二人の子どもに恵まれ、アイリストとして一つのお店を任されるようになりました。

子どもたちを社会に出すという一つの役割が終わり、やれやれと思っていた所、たびたび別居中の夫から連絡が来るようになりました。

どうやら身体の調子が今までになく悪いようです。

病院に付き添う? それも考えましたが、なかなか簡単にはできないことで、電話口では早く受診するように諭しています。

先日、朽ちていく元わが家を遠くから見てきました。

現在も、別居中の夫が住んでいる家です。

庭には大きなビワの木があって、毎年初夏にはたくさんの実をつけます。

そのビワの木が、今まで見たことないくらい木々が伸びきっていて、古い家屋を覆い、まるでジャングルのようでした。

私がまだ、その家に住んでいた頃、近所の方から、たくさん苦情を受けました。

電線まで伸びているので、いつか電線を切ってしまうのでは? と。

たわわに実ったビワを目当てに、からすがたくさんやってきたり、ハクビシンという珍獣もやってきました。

伐採しろと何回も言われました。

私がいたころは、毎月のように木の伐採をしていて、汗だくになって手伝っていたのです。

夫はもう70歳となり、木の伐採などできないのでしょう。

庭がすごいことになっていた他、外壁の木がめくれ、ボロボロになっていました。

もしかしたら、雨が入り込んでいるかもしれないです。

夫が20歳くらいの時に、義両親が建てたその家は、もう築50年になっています。

外壁も屋根も、庭も何にも手入れしないので、朽ちていくのは仕方ないですが、ショックでした。

台風や地震などの災害で、大きなビワの木が倒れ、ご近所に迷惑をかけるのではないか? というのが、私が一番恐れていることです。

身体の具合が悪いなら、一日も早く受診し治療を受けてほしい。

古い家屋を手放して、高齢者施設に入れば、穏やかな老後が過ごせるのに。

私のそのような考えは、夫には伝わりません。

家を売ってしまえば生きていけるよ? それも何度も諭したのですが、夫は聞く耳を持たず、何を馬鹿なことを言ってるんだと、言い返すばかりです。

家族よりも自分の身体よりも、両親から受け継いだ家屋を守ることが、自分の使命だと思っていて、その使命に縛られているのです。

これからどうなっていくのか、不安です。

私が背負った夫という重い十字架はいつおろせる日がくるのでしょうか。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

chii

モラハラDV夫の家を飛び出し、10年目のchiiと申します。離婚には応じてもらえずに、現在も熟年別居中です。つい最近、共に暮らしていた大学生の息子が自立をして一人暮らしになりました。某スーパーでサービスカウンターの仕事をしています。パートなので生活は楽ではありませんが、結婚生活が地獄だったからこそ、現在の一人の時間に幸せを感じています。別居直後から書き出した「60代小さく暮らす」お一人様の老後がテーマの「お茶のいっぷく」を書いています。

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

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