「42歳の女性です。退職後、趣味がなかった父は外に出なくなり体調が悪くなる一方でした。また、治療も拒否する父は若くして介護認定を受けることに。そうして母は父の介護に明け暮れるようになりました」

■60代で介護認定された父。そうして母による介護が始まり...
父(71歳)がおかしくなり始めたのは、会社を辞めて数年後でした。
仕事を辞めて、趣味もなく友人付き合いも好きではない父は家にいることが多くなり、自分の部屋でゴロゴロしながらテレビを見る生活を何年も送っていました。
当然、筋力は弱まり、骨も脆くなり、体調は悪くなる一方でした。
そんなある日、圧迫骨折してしまい、その日を境に外出することもなくなりました。
その後、鼠径部ヘルニアにもなりました。
足の付け根に子どもの頭部ほどの大きさの腫瘍ができたのに、父は手術を拒否。
家族は父のわがままに振り回されていました。
その頃から母(71歳)による老々介護が始まりました。
両親は関東に住んでいて、私を含めた子どもたちが住むのは関西圏。
それぞれ家庭も仕事もあり、さらにコロナの影響で帰省できなかったため、父のことは母にまかせっきりでした。
その間に父は要介護2になりました。
2021年夏には伊豆高原に住んでいた母方の祖母が亡くなり、葬式や住んでいた老人ホームの事務処理などで数泊せざるを得なくなった母は、一度だけ父にショートステイをお願いしました。
仕方がなく了承してくれたのですが、父はそれが気に食わなかったようです。
戻ってくると「もう絶対に行かない」と言って、母に自分の介護のすべてを任せるようになりました。
それからは、週2回のシャワーのお手伝いだけをヘルパーさんにお願いし、それ以外はすべて母がやっていました。
父はおむつを履くのを嫌がるので、日に何度も粗相をしたり、夜中に勝手に救急車を呼んでしまったりしたこともあるそうです。
そんな生活を数年続けていくうち、母まで体を壊したのです。
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