20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
「60歳の自分への誕生日プレゼントにしたい」と豪華な指輪を試しにつけてみた中道さん。年季の入った手を眺め、指輪はとっても素敵だけれどこれを記念に買うならと...
【前回】60代を前に高まる「趣味」への意欲。これからは「自分のための人生」を楽しもう
先日、友人でもある旅行会社のツアーコンダクターと旅行の打ち合わせをしました。
コロナになる前、「いつかパリに行きたい」と言っておりました。
その「いつか」は、「いつでも」のような感覚で、いつだって行けると思っていましたが、コロナによって「いつでも」ではなくなってしまいました。
それがあり、行きたいところには行く、やりたいことを先延ばしにしてはいけない、と強く思うようになったのです。
コロナが落ち着いてきたように感じていたら、ウクライナ情勢にともなう原油価格の上昇。
さらにとんでもない円安にもなって旅費はかさむ一方に。
「こんなことになるのなら、なぜもっと前に旅行しておかなかったんだろう」
そんな後悔とともに、「だったら日本中を旅するかぁ」という諦めが頭をもたげてきます。
そんな思いの中、去年のある日、デパートに入っているティファニーに行って、豪華な指輪を試しにつけてみました。
「来年60歳だから自分への誕生日プレゼントにしたいの」と、年季の入った皺が目立つ右手をじっと眺めてみます。
指輪はとっても素敵。
でも、これを記念に買うなら体験を買いたいと思いました。
やっぱりパリ旅行したいんだよね。
だったら思い切って行こうじゃないかと決心しました。
今年、パリでは「ラクビーワールドカップ2023」が開催されます。
9月から10月にかけての開催時期はちょうどいい気候なので、多くのファンが訪れ大盛況となるでしょう。
観戦したい気持ちはありますが目的ではないので、残念ながら時期をずらし、誕生月の8月下旬に行こうと検討。
まずは見積もりを作ってもらうことにして打ち合わせを終了。
さて、その旅費ですが、ティファニーの豪華指輪並みの費用になりそうです。
友人は「私も後から行こうかな」というので「喜んで!」と返事をしましたら「稼がないとなぁ」とぽつり。
なんのなんの「私は、借金してでもいく~。一生に一度だもん」と決意を固めました。
でも内心は、英語もフランス語も話せないし、Googleマップ使えるかな、電車にひとり乗るのが怖い、スリにあったらどうしよう...なんて不安もいっぱいあるのです。
でも、「憧れのパリを見てみたいの」「パリの日常を体験してみたいの」という探求心を大事にしたいと思うのです。
最近はフランスに移住された女優の杏さんのYouTube動画にハマっています。
観ているだけで夢がどんどん膨らんでいくのです。
秋に公開された「ミセス・ハリス、パリへ行く」も映画館で観ました。
クリスチャンディオールのドレスに魅せられ、家政婦のハリスがパリへと向かう、とてもワクワクと勇気をもらえる物語でした。
あと8カ月、私もハリスのように節約をしてお小遣いを貯めておかなきゃ。
使わないブランドバックや、ジュエリーをこの際売って資金の足しにしようかしら。
過去のお宝を眠らせおくより、今ここに投資したほうが人生の豊かさを得られますよね。
自分の叶えたい夢のために、できるところから着々と固めていきたいと思います。
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