<この体験記を書いた人>
ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:52
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる52歳の自営業。
同じ敷地に住んでいる兄夫婦の話です。
16年前、兄が38歳、義姉が37歳の時のこと。
義姉の両親が遊びに来たので、私や両親も一緒に兄宅で食事をすることになりました。
ちょうど、うちの父が痛風を患ったばかりだったので、肉料理は避けようと義姉のお母さまから提案があり、メインは肉抜きの餃子に決定。
義姉の両親は焼き肉店を営んでいて、いつもなら美味しい肉料理と決まっていたのでとてもガッカリしたのを覚えています。
メインのメニューが決まったところで義姉が買い物に行き、せっせと作り始めました。
私は、これまたいつものように3歳になる姪の相手兼配膳係です。
当時、幼稚園に入っておしゃべりが達者になってきた姪は、辛口な言葉をポンと言うことがあって笑わせてくれていました。
両親の家でお風呂掃除を手伝ってくれたのはいいけれど、熱が入り過ぎだと思って母がもう止めていいよと言うと、「お風呂掃除バカにしてるだろ?」と顔も上げずに言い放ったことがあります。
言葉使いが悪いのは私に似てしまったのかと感じながら、母と思わず笑ってしまいました。
この日もアンパンマンのキャラクターの名前を間違えて「おばちゃん、覚える気ないの?」と軽くバカにされました。
そんなこんなしているうちに食事の用意は進み、義姉の餃子は焼いて食べるだけになりました。
しかし、皆でテーブルに付き、お酒の準備も万端となったその時、思わぬ展開に。
兄と義姉の間で「キッチンで焼いて出すか」「ホットプレートを出して、その場で焼きながら食べるか」で意見が分かれてけんかが始まってしまったのです。
どちらでも良いと思うのですが、二人は真剣に言い合っています。
お互いの両親の前でガチでけんかができるのは凄いなと感心しつつ観戦していましたが、どうも収まりません。
「誰かなんとかしてくれ~」と願いましたが、二人の勢いに圧されて誰も止めようとしません。
いつもはサクっと自分の意見を言ってまとめてくれる義姉のお母さまも、沈黙を貫いていました。
「腹減ったよ~」と心で呟いていると、姪が子ども椅子からすくっと立ち上がり、「あなたたちはバカかっ!?」と一喝しました。
効果てきめん、兄夫婦はピタっと黙りました。
そして、驚きの一瞬が過ぎると全員で爆笑。
さすがに子どもからバカと言われて我に返った兄夫婦も照れくさそうな笑顔を見せ、けんかも終了です。
結局、多数決で決めようとなり、ホットプレートを出して、皆で美味しく焼きたての餃子を食べました。
姪のお陰で最悪なムードが一転して、和気あいあいと食事を楽しむことができて感謝しています。
関連の体験記:「ママね、エ~ンッてた」2歳の姪が告白した妹の秘密。いつの間にか成長して親を見ているんだね...
関連の体験記:会話の減った思春期の娘が中学卒業の日にくれた手紙。母として力不足を感じていた中...涙が止まらない
関連の体験記:「おやつあげすぎだよ!」中2の娘に叱られる私。孫ができたらこんな感じ...?
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。