<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まー子
性別:女
年齢:38
プロフィール:持病の悪化で20年ぶりに実家に短期間帰省。そこで見たのは、働かず家で引きこもっている妹の姿でした。
2021年6月、持病の難治性成人型アトピー性皮膚炎が大悪化した私(38歳)は、療養のために仕事を退職し、20年ぶりに実家にお世話になることになりました。
20年ぶりに帰ってきた実家は、それはそれは天国のように快適で、感謝が溢れる毎日。
冷蔵庫を開ければありとあらゆる食材が入っていて、生活に必要な日用品は揃えられ、電気、ガス、水道は使いたい放題。
全身の皮膚が炎症していて動けない私のために、両親は家事全般をやってくれました。
最初はなんて快適でありがたいのだろうかと、ただただ感動していたのですが、症状が軽くなっていくに従って、無視できない実家の現実が目に付くようになりました。
私には今年34歳になる妹がいます。
妹はずっと実家暮らしを続けており、5年前に派遣で勤めていた会社を辞めてから、今日まで無職。
仕事をしそうな気配はなく、両親(70代)に養ってもらい、豊かな生活を送っていました。
私は大学生になった18歳で家を出てから、病気で働けなくなった今日まで何があっても親には経済的に頼らないように頑張って生きてきたので、正直、あまりの生活の差にびっくり!
妹は1日1円も払わずに冷蔵庫から好きな食材を好きなときに好きなだけ使い、必要な日用品は両親に頼んでその都度買って貰っています。
毎日が自由時間、日中はゴロゴロしたり、家事を手伝ったり、YouTubeを見て過ごしたり...。
驚いた私は母に何度も妹に対して何かアクションをしないのかと問いました。
すると、母は母なりに妹を自立させたくて、試行錯誤しているそうなのです。
ですが、妹と話をするたびに泣かれてしまうか、黙って何も話さなくなってその後しばらく会話にならないとのこと。
どうしたものかと頭を抱えているようでした。
私も妹に仕事の話や将来の話をやんわりと持ちかけますが、そのたびに妹は固まってしまい、一切話をしようとしませんでした。
妹も仕事をしなければ、とは思っているようですが、前職を辞めて5年のブランクとネガティブ思考から自信が全く持てないのだそう。
怖くて一歩を踏み出せないジレンマに陥っています。
かといって、家の中で一番健康で若い妹が、いつまでも年金生活の両親(そして両親は2人ともパートで働いています)に養ってもらっている姿を見るのは大変モヤモヤします。
母と相談の末「民間のカウンセリングで良いところはないか探そう、プロに一旦任せてみよう!」という結論になりました。
私も姉として、何かできることはないか日々模索中です。
そんな私は体調が回復してきたので、来月から5カ月ぶりに自分の家に戻り、新たなスタートを切るところです。
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