処方された薬剤が変な味がして...ガラガラに空いている薬局には理由があった

2021年、私はストレスから食事が十分に摂れなくなってしまった時期がありました。

そこで、栄養不良を防ぐために医師から経口栄養剤を処方されました。

甘みのある乳飲料のようなもので、口から飲むだけでなく、胃ろうなどでチューブから栄養摂取をする人にも使うようなものです。

食品ではなく薬剤という分類になるので、処方箋を持って薬局に受け取りに行きます。

受け取りの際には薬局から、この薬に関する注意などの説明はほとんどありませんでした。

私も飲むだけのものなので、説明がないことも気にはなりませんでした。

そして、飲み続けて1カ月。

この薬が美味しくないとは感じていましたが、仕方がないくらいに思っていました。

中には少し固まっているものもあり、あまりに飲みにくかったり、まずいと感じたりするときは飲みきらずに捨てていました。

飲むと少しお腹が緩くなりましたが、もともと体調が悪かったのでそのせいかなと思い、次回の受診時に医師に報告すればいいと考えていました。

あるとき、経口栄養剤が手から滑り落ちて転がってしまったことがありました。

そのときに初めて、経口栄養剤に小さく数字が書いてあることに気が付きました。

この数字は使用期限を表すもので、よく見てみると何カ月も前に使用期限が切れていたことが分かったのです。

味が美味しくないと感じていたのも、もしかしたら使用期限切れが原因だったのかもしれません。

飲んでいる間、特に体調は良くならなかったものの、大きな不調が出なかったことは不幸中の幸いでした。

このことを薬局の人に伝えると、「受け取るときに患者さんも期限を確認してもらわないと」という反応。

しかも「お年寄りなんかは、1年くらい期限の切れた缶詰めでも『大丈夫だ』なんて言って食べてますよね」とまで言われ...。

缶詰めであっても期限切れを食べることに抵抗のある私は、平気で「大丈夫」と口にする態度に驚きました。

そして、体調を心配する言葉、期限切れを渡したことへの反省の言葉もありません。

その薬局はなぜかいつも空いていて、薬をすんなり受け取れるので、急いでいるときなどに利用していましたが、「空いているのは理由があったから」と学びました。

それ以来、私はその薬局を利用していないのは言うまでもありません。

また、近くを通りかかっても、待っている患者さんがいるのも見たことはありません。